[メイン] GM : 学園もの百合です

シンプルなのと役職ありとおもためどれがいいですか?
21時まで集計して21:30~22:00辺りに3人くらいいたら出港します

[メイン] GM : 仮置きもくださいね

[雑談] system : [ GM投票機 ] おもため : 0 → 1

[メイン] system : [ GM投票機 ] シンプル : 0 → 1

[メイン] system : [ GM投票機 ] シンプル : 1 → 0

[メイン] system : [ GM投票機 ] おもため : 1 → 2

[雑談] system : [ GM投票機 ] おもため : 3 → 4

[雑談] system : [ GM投票機 ] おもため : 4 → 5

[メイン] GM投票機 : おもためをやります

[メイン] GM投票機 : キャラが出そろい次第出港なんですよ
プロフィールは書いても書かないでも好きにしてくださいぴゃあ

[メイン] GM投票機 : じゅ、準備がいいかおしえてください!

[メイン] 加奈代 : 教えます~

[メイン] 高海 千歌 : 教えるよー

[メイン] リンネ : 教える!

[メイン] サイネリア : OKデス!

[メイン] 石戸 霞 : 教えるわ~

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 教える

[メイン] GM投票機 : では...出港です!

[メイン] リンネ : シュッコウ!

[メイン] 高海 千歌 : 出航だぁ~~~~~~!

[メイン] 加奈代 : 出港だァ~~~~!!

[メイン] サイネリア : 出航だァ~~~~!

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 出港だァ~~~~!!

[メイン] 石戸 霞 : 出航よ~~~~!

[メイン] GM投票機 :  

[メイン] GM投票機 :  

[メイン] : 仕事が終わって。今日も電車に乗る。

[メイン] : スマートフォンの時計が示している時刻は22:40、夜も相当更けている。

[メイン] : ────あの頃は良かったな。
電車に乗って、友達が待っている学校に通って。

[メイン] GM : 途中席が一緒になった友達ととりとめもない話やゲームに興じたり。
アニメ、ドラマ、勉強。そして...恋の話、とかもしたりして。

[メイン] :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 : ─────煌びやかに輝く、太陽の光に反射する海の白い模様
がたん、ごとん、と揺れる体に心地良さを覚えながら、私はぼーっと、外を眺めていた。

[メイン] 高海 千歌 : いつ見ても、綺麗だなぁって。

[メイン] 高海 千歌 : 橙色の髪と赤い瞳の、ゆったりとした雰囲気を醸し出す成人女性─────高海 千歌は、ガラ空きの電車内で席に凭れ掛かりながら
遠く、過去の想いに更けていた。

[メイン] 高海 千歌 : その手には─────同窓会の手紙がある。

[メイン] 高海 千歌 : 「………みんな、元気にしてるかなぁ」

[メイン] 高海 千歌 : ぽつりと、誰もいない電車内で、つい声が漏れる。

[メイン] 高海 千歌 : ─────高海 千歌。
十千万旅館と呼ばれる、綺麗な海が近くにあると評判な、田舎街にある旅館の女将をしている彼女は
ある日、郵便ポストに届いた手紙に想いを馳せ、そしてこうして"あの頃"へ戻ろうとしていた。

[メイン] 高海 千歌 : 「……あはは、今思えば、嘘みたいな学園生活だったなぁ
 本当に、みんな……すっごく個性的で、一緒に過ごしてて、楽しかった
 たっくさんの色が……あったなぁ」

[メイン] 高海 千歌 : ふと視線を落とす。自分の手の甲を見つめ、目を細める。

[メイン] 高海 千歌 : 「………私には………」

[メイン] 高海 千歌 : 「…………」

[メイン] 高海 千歌 : ─────私は、スクールアイドルを目指していた。
みんなに負けないくらい、特別な存在になりたいって思い
がむしゃらに頑張ってきた……つもりだった。

[メイン] 高海 千歌 : あはは、でも……結果は惨敗。
私は結局……普通怪獣なんだ。

[メイン] 高海 千歌 : ………ああ、だめだめ。
こんな考えじゃ、だめだよね。
せっかく、みんなと会えるんだから。

[メイン] 高海 千歌 : だから─────せめて、昔の私みたいに
……真っ直ぐな私に、戻れたら─────。

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] 石戸 霞 : 木々が生い茂る山々。
空から見下ろせば、きっと緑一面の世界となっているであろう。

[メイン] 石戸 霞 : そんな、樹海ともいえるほどに自然とした場所。
その奥に存在するのが────神代神社、その本山。
日本でも有名な宗派の一つである、その在りか。

[メイン] 石戸 霞 : そこに一人。
儀礼を終えて、祈祷姿の女性が一人座っていた。

[メイン] 石戸 霞 : 「……ふう、今日の仕事もおしまい
 ん~~……仕方ないとはいえ……ちょっぴり寂しいわね」

[メイン] 石戸 霞 : 「人と会えずに、一人で神に向き合い続ける……なんて」

[メイン] 石戸 霞 : ふう、とため息を零す。

[メイン] 石戸 霞 : 石戸 霞。
神代神社の分家の一人娘である彼女は、とある”神”をその身に下ろしている。

[メイン] 石戸 霞 : その神は、いわゆる悪神。
周りに災いを引き起こす。
それを抑えるには人の体を供物として捧げ続ける必要がある。

[メイン] 石戸 霞 : とどのつまり、霞は人柱である。

[メイン] 石戸 霞 : ぐぐ、と伸びをした彼女の元に、ひらり。

[メイン] 石戸 霞 : 同窓会の手紙が、舞い落ちる。

[メイン] 石戸 霞 : 「…………」

[メイン] 石戸 霞 : しばし、感慨深くそれを見つめて。

[メイン] 石戸 霞 : ……あの時は────楽しかった。
色んな子たちと知り合えて、話して。
そんな毎日をずっと続けていられたのは、間違いなく友だちのお陰。

[メイン] 石戸 霞 : やり直したい訳じゃない。
この選択が間違っているとも思えない。
だって……これは誰がやらなければならないことだから。

[メイン] 石戸 霞 : ただ、そう。

[メイン] 石戸 霞 : 「……ちょぴり、少しだけ……」

[メイン] 石戸 霞 : 「……疲れちゃっただけ、なのよね」

[メイン] 石戸 霞 : 突風が、一陣強く手に触れる。

[メイン] 石戸 霞 : その風に────手紙が攫われて。

[メイン] 石戸 霞 : まるで、”神のいたずら”のように。
手紙はどこかへ飛んでって。

[メイン] 石戸 霞 : 「……あ」

[メイン] 石戸 霞 : それを見ながら、ぼんやりと。

[メイン] 石戸 霞 : あの頃に、戻れたらな────

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] サイネリア :

[メイン] サイネリア :

[メイン] サイネリア :

[メイン] サイネリア : 「いやあ今日もオタクどもを魅せちゃいましたネ~」
サイネリアは満足気に電車に揺られている。

[メイン] サイネリア : 「どうですセンパイ、あの頃の私とは違うでしょ?」
そう言って隣にいるリンネに得意げに話しかける

[メイン] リンネ : 「え、ああ。確かにそうね!」

[メイン] リンネ : 「初対面からは完全にひっくり返ったかも」

[メイン] リンネ : …いろんな意味で

[メイン] サイネリア : 「まあのころはまだネット環境も整備されてなかったし時代が私に追いついてなかったって言うか…」

[メイン] リンネ : 「(今も、少し生き急いでるとおもうわ)」

[メイン] リンネ : 「でもまあ、ネットの状況一つですっかり変わるものなのね…」

[メイン] リンネ : 「私はあんまり上手く使えてないけど、そんなに便利なの?」

[メイン] サイネリア : 「だってあの頃なんて携帯でネットにつなげることなんて不可能で…そもそも学校に持っていったら取り上げられるなんて今じゃ考えられません!」

[メイン] リンネ : 「うーん、まあ、色々言いたいことはあるけど、成長してるみたいだしいいや!」

[メイン] リンネ : 「で、今度の同窓会。アンタはどうするの?」

[メイン] サイネリア : 「…いや、出るわけないでしょうマジで。あの頃の私ってほぼヒキコモリだしほとんどだれも覚えてない黒歴史ですよ」

[メイン] サイネリア : 「まあ先輩が卒業するまでは学校に引っ張っていかれましたけど」

[メイン] リンネ : 「そりゃそうよ、アンタがそう思ってただけで、心配してた子だって……」

[メイン] リンネ : 「……そういえば、なんて名前だったかしら?」

[メイン] リンネ : 頬に指を当て、ほんの少し過去を振りむいてみるが……

[メイン] リンネ : 時の砂に埋もれた記憶は、曖昧な答えしか返さなかった

[メイン] リンネ : 「まあ、とにかくいたのよ!」

[メイン] サイネリア : 「びっくりするほど信用ならない!?」

[メイン] リンネ : 「あっはっは!とにかく、今度の同窓会、アンタも来るのよ!」

[メイン] リンネ : 「じゃないと、昔見たく引きずって行くからね!」

[メイン] サイネリア : 「げえ~勘弁してくださいよ。高校時代はマジ黒歴史っていうか…私は今は電子の妖精サイネリアなんで!別の人です!」

[メイン] リンネ : 「あのねぇ……」

[メイン] サイネリア : 「というか先輩と話してるとマジあの頃のしゃべり方に戻っちゃうんですけど…しっかりしなきゃ。電子の妖精サイネリアデス☆」

[メイン] リンネ : 「うわ、ぶりっこ」

[メイン] リンネ : あまりの声の変容のギャップに口一杯のシュガーシロップを幻視する

[メイン] サイネリア : 「ぶりっこってのはテレビアイドルの奴らを言うんデス。ネトアの”魅せ”は必須スキルデス」

[メイン] リンネ : 「物はいいようよね……昔っからアンタは」
そう言いながら、流されていく様に映る景色を視野に入れる

[メイン] リンネ : そして、不思議と昔の光景を重ね始める
若き、青き春の風景を

[メイン] リンネ : ここで見かけて、探しに行ったら閉店していた菓子屋とか、目立つ建物に片っ端から乗り込んだりとか……

[メイン] リンネ : うっすら映る自分の顔と、風景を眺めて
少し、目を瞑ってみると……

[メイン] リンネ : 次に、目を開くまでの一瞬に

[メイン] リンネ : 青春さえ、逆方向に置き去りにしてしまっていた

[メイン] リンネ : 「………」

[メイン] リンネ : 目をゴシゴシ擦る

[メイン] リンネ : 「な、な、んあぁぁ……!?」

[メイン] リンネ : 「なによこれぇぇぇぇ!?」

[メイン] サイネリア : 「ふぁ?どうしたんですか先輩?」

[メイン] リンネ : 「え、あ、誰……!?」

[メイン] リンネ : 「あ、あいつは何処に……ていうか、なんでこうなってるのよ!!」

[メイン] サイネリア : 「いったい何を…ってえええええええええ!?」
騒ぐ先輩を落ち着かせるために振り向くと、そこには見覚えのある子供が立っていた

[メイン] リンネ : 「ちょ、ちょっと!しつれーでしょ!」

[メイン] リンネ : 「……て、いうか。その、やけに見覚えあるガラケーは」

[メイン] リンネ : 「……えーっと、名前を聞かせてもらっても宜しい?」

[メイン] リンネ : 警察手帳を出そう……として、オモチャのバッジしか無く仕方なくそれを差し出す

[メイン] リンネ : 「わたしはりんね、こう見えてけいじなのよ」

[メイン] サイネリア : 「声からして先輩だよな…」
軽くおののきつつ、あまり出したくない言葉をためらって…

[メイン] サイネリア : 「鈴木彩音、です」
最終的には吐き出した

[メイン] リンネ : 「………どう、なって、るの??」

[メイン] サイネリア : 「……さあ?」

[メイン] リンネ : そして、辺りをまた見渡せば───

[メイン] リンネ :

[メイン] リンネ :  

[メイン] 加奈代 :  

[メイン] 加奈代 :  

[メイン] 加奈代 :  

[メイン] 加奈代 : 清掃作業にベッドメイク
ほつれの見える布製の服や家具を直す
「私が行うお仕事」をすっぱり終えて

[メイン] 加奈代 : 主も 一緒だった他のメイドも居ない館に
一人でカーテシーを返して去っていく

[メイン] 加奈代 : ずっとずっといっしょだったあの人達
遠い昔の崩御から、後を追ったり何だりと、皆散り散りになっちゃって

[メイン] 加奈代 : 時折「他の子のお仕事」が見えたら
ああ 来たのねえって思いながら、追いかける事も無く今の世界を何となく生きる

[メイン] 加奈代 : 最近はちょっと大変ね~
年号とかもすぐ変わっちゃうし、個人個人の管理もはっきりしちゃって中々社会に潜り込めないし…
そんな事をぼんやり浮かべながら 電車に揺られ同窓会の手紙を持つ

[メイン] 加奈代 : 彼女の姿形は 主に仕えた時から変わっていない
故に時折学生としての身分を得てそこから社会に溶け込んでいく事もあった
怪しまれたりする事を恐れて、基本的に過去の人に合う事はあまり無い のだが

[メイン] 加奈代 : 「う~ん楽しかったから仕方ないわよね~」

[メイン] 加奈代 : 久しぶりに、誰かとの対等で他愛ない会話等を行えた数年だった
それがまた行えるなら、と思いこうして慣れない電車に揺られている

[メイン] 加奈代 : このままの私を嫌ったりしないかな~とか嫉妬とか一番嫌だな~って思ったりもするけれど
それでも 過去に 過去に

[メイン] 加奈代 : あの頃が良かったから

[メイン] 加奈代 : 電車の停車音が鳴り響く 降車駅はここで…
出入り口から突風が吹く
反射的に顔を覆って すぐそこには___

[メイン] 加奈代 :  

[メイン] 加奈代 :  

[メイン] 加奈代 :  

[メイン] : かたん、かたたん。

[メイン] : 電車が、止まる。

[メイン] : 駅に辿り着いた訳でもなく。
流れていく線路の途中で。

[メイン] : ああ、そういえば。

[メイン] : 私の乗っていた通学電車も、よく強風で停車していたっけ────────

[メイン] :

[メイン] : 『失われた時を求めて』という小説がある。

[メイン] : 主人公は、スープに浸っていた一片の菓子に「無意志的記憶」を呼び起こされ、過去の思い出へと浸っていく。

[メイン] : あの頃の、あの時の、あの風景が。
ふとしたきっかけで、呼び起こされる。

[メイン] : そんな、どこにでもある
ありふれた、無意識の記憶が目覚める一時。

[メイン] : デジャヴュのような記憶の奔流が、場所も散らばってしまったアナタ達を導いて。

[メイン] :  

[メイン] : 窓の外へと見えるのは、夜半の景色などではなく。

[メイン] : 晴れ晴れとした朝の原風景。
横にはあの頃と同じ、友人の姿。

[メイン] : 彼女たちはどこか、少し困惑のような表情を浮かべていて。
揃いもそろってそんな表情だから、少し可笑しくなる。

[メイン] : そして窓のガラスに薄く反射するのは...

[メイン] : 若くなった私の姿。

[メイン] : 学生だったあの頃に、時は戻っていた。

[メイン] :  

[メイン] :  

[メイン] : 『間もなく、百合が原に停車します
ホーム側の扉は────』

[メイン] : 聞き覚えのある、車内音声。

[メイン] : マンションの立ち並ぶ沿線で、しかも通勤・通学時間だというのに自分たちの周りは不思議と人が少ない。

[メイン] : 二人顔を合わせてひそひそと話込む者もいれば、どこか超然としている者もおり。

[メイン] : どれも大小の差があれど困惑の表情が浮かんでいる事、学生である事

[メイン] : そして…当時友人であった事のみが、同一の様子である。

[メイン] 高海 千歌 : 「─────え?」

[メイン] リンネ : キョロキョロと辺りを不安げに見回して…

[メイン] 高海 千歌 : 体に重さを感じない、むしろありふれんばかりの体力を感じながらも
困惑の感情にまだ振り回されながら。

[メイン] 高海 千歌 : 赤い目がまん丸となり、一同の顔を見渡す。

[メイン] リンネ : トコトコと歩き回っては何かを尋ねようとしている

[メイン] 高海 千歌 : 汗が頬をつぅ、と通り過ぎ。

[メイン] サイネリア : 「センパイと加奈代ちゃんはなぜかそのままだからわかるとして…」
(周りの顔を見渡す)

[メイン] 高海 千歌 : 「……み、みん……な……?」

[メイン] リンネ : 「えーっと、千歌……なのよ、ね?」

[メイン] 加奈代 : 「あら?あらあら?」
見知った顔が、見知った姿のまま…約1名もっとちっちゃいけど

[メイン] 石戸 霞 : ぱちり、と瞼が何度か瞬く。
生理現象ではなく、これは困惑が軽く混じっており。

[メイン] 高海 千歌 : リンネの方を向き、目をぱちぱちとさせながらも、ゆっくりと頷く。

[メイン] 加奈代 : 「あら~!」
皆も変わってないのね~!

[メイン] リンネ : 「そう、よね! 有名だったから覚えてるわ!」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「おやおや皆さんお揃いで」

[メイン] 高海 千歌 : 「そういう貴女は……リンネ、ちゃん……?
 あ、あれ……!?リンネちゃん、すっごく小さい……!?」

[メイン] リンネ : 「アイドルだったんだもの!みんな知ってたわ!」

[メイン] サイネリア : 「まあお前はわかりやすいよな立花、若くなってもその口調だし」

[メイン] 加奈代 : 「どうしたの~?リンネちゃんだけちっちゃい~!妹さん~?」

[メイン] 高海 千歌 : 「……うぇえっ……!?ゆ、有名……あ、そ、っかぁ」

[メイン] リンネ : 「……いや、うん。私は、何故かこうなったの」

[メイン] リンネ : 「私も割といいお姉さんになってたはずだったんだけど……いえ、しかも学生の時より……」
少し表情に影がさし…

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 変な装飾を飾り付けたノート”魔導書”を持ち現れたのは
”アイスヴァイン”こと立花 雪月だ

[メイン] サイネリア : 「センパイと一緒でみんな若返っちまったてわけデスか」

[メイン] 石戸 霞 : 「……え、っと……
 みんなって、もしかして……
 ……私だけじゃなくて、みんな……”過去”に?」

[メイン] 高海 千歌 : なんだか気恥ずかしさを感じてしまう。
"普通"の殻から抜け出そうと、とにかく突っ走っていたあの頃を思い出してしまう。

[メイン] 加奈代 : 「そうなのね~!他の皆も揃って学生服であの時と一緒ね~!」

[メイン] 石戸 霞 : すぅ、と息を吐いて。

[メイン] 高海 千歌 : 霞の方を向き、まだ不安さが抜けていない表情でこくりと頷く。

[メイン] 加奈代 : 「…………みたいね~、若返っちゃったみたい」
そういう方が都合が良いわよね

[メイン] リンネ : 「……多分、そうよ!」

[メイン] 高海 千歌 : 「……霞さ、ん……」
……あの頃の霞さんだ……。

[メイン] リンネ : 外の景色を指差しながら返事をする

[メイン] リンネ : そこには、すでに壊されていた筈の建造物や、過去の広告などが散見され
逆転の証拠となってそこにあった

[メイン] 高海 千歌 : 「……ね、ねぇ、さっきアナウンスで……百合ヶ丘……って言ってたけど……」

[メイン] サイネリア : (まあどことわ言わないがあり得ない大きさの巫女服や顔がいいアイドルなんてそうはいないよな)

[メイン] 高海 千歌 : 「……もし、かして……?」

[メイン] 石戸 霞 : 「……千歌ちゃん」
頬に手を添えながら、その頬に汗を垂らしながらも。

[メイン] リンネ : 「……たぶん、そーよ」

[メイン] 高海 千歌 : 学生時代から推理が得意であったリンネの方を向き。

[メイン] 加奈代 : 「雪月ちゃんも格好全然変わんな~い」
「まだずっと続けてるの~?えっと~…」
っと話しかけようとした所で会話を耳にする

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「…さっきからどうしたんですか?若返ったとかなんとか」

[メイン] サイネリア : 「立花は自慢の闇の力とかで分かんねえんですカ?」

[メイン] 高海 千歌 : 「……んん、私にも、わかんなくて……
 みんなと会うための同窓会に行こうとしたら……」

[メイン] 加奈代 : 「………え~だって皆学生時代みたいじゃない~」
「あ!雪月ちゃんはすごいからずっとそのままだったりして?」

[メイン] リンネ : 「ああ、そうそう!私も同好会に行こうとしてたのよ!」

[メイン] 高海 千歌 : そして─────懐かしいホームをゆっくりと歩きながら
その向こう側に見える建物を見渡す。
そして違和感を抱く。

[メイン] リンネ : ぴょんぴょん飛び跳ねながら返事をする

[メイン] サイネリア : 「私は行く気なかったデス」

[メイン] 加奈代 : 「私もそうね~、久しぶりに会いたくて…会えて良かったわ~」

[メイン] 石戸 霞 : 「んん……?
 ……えっと……私は同窓会で昔を想いながら、考え事をしてたんだけど……」

[メイン] リンネ : 「(……?)」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「分からない…?ふむ…さっきから皆さんの言ってる事がよく分かりませんね」

[メイン] 高海 千歌 : 「…………あの建物……まだ建ってる……ってことは……」
千歌が遠く見つめる先にある、古いアパート。

[メイン] リンネ : 「そ、そうよ!そうだったわ!」

[メイン] サイネリア : 「いやいや若返ってんだろ立花!見ろ私を!どう見ても陰キャ時代だ」

[メイン] 高海 千歌 : もう既に、"今"は取り壊され、遠い昔に無くなっているはずの
ここにはあるはずのない、景色。

[メイン] リンネ : 「これから向かう先は…多分、私たちの学校よ!」

[メイン] 石戸 霞 : 「……久しぶり、というには……むしろ
 ……まるで、昔に戻ったみたいね」

[メイン] 高海 千歌 : 「………それは……どうして……?」

[メイン] 加奈代 : 「うふふ~皆大混乱~」

[メイン] 高海 千歌 : リンネの方を向き、未だ困惑な表情のまま。

[メイン] リンネ : 「……この路線、私が昔使ってた通学路の一つなのよ」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「これから向かうも何もこれから学校に行くところですよ?」
「皆さんしっかりしてくださいよ」

[メイン] 高海 千歌 : ─────千歌にとっては、苦い記憶のある学校。
悔いが眠り続ける、学校。

[メイン] サイネリア : 「加奈代ちゃんはマイペースだな~萌えだけど」

[メイン] リンネ : 「さっきから、見覚えのある建物がドンドン流れて行く……って、立花はずっと普通ね?」

[メイン] 石戸 霞 : リンネの方へと、目を細めながら見る。

[メイン] 加奈代 : 「…あら~?」

[メイン] リンネ : 「大人になった記憶とか、ないの?」
「て、いうか!ちっちゃい私に違和感とかないの!?」

[メイン] 石戸 霞 : 「じゃあ……リンネちゃんの通学線路がこの道なら……
 終着点は学校になるのかしらね?……それに制服も着たまま、だものね」

[メイン] サイネリア : 「先輩はほんと小っちゃくなりましたねぇ~お姉ちゃんって言ってみ?」

[メイン] 加奈代 : 「雪月ちゃんずっと学生だったのかしらね~?」
うーんおかしな出来事なのね、これ

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ふむ…今までの話を聞く限り」

[メイン] 石戸 霞 : 制服の袖を引っ張り、伸ばしてみながら。

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「皆さん未来から来たと…?」

[メイン] リンネ : お姉ちゃんコールをスルーしつつ、立花の話に傾聴する

[メイン] 高海 千歌 : 「………それも、分からない」

[メイン] サイネリア : 「変わってねえと思ったらこいつだけ若くなってねえのかよ!」

[メイン] リンネ : 「……うーん、これはいったい」

[メイン] 加奈代 : 「あら~…」

[メイン] リンネ : 小さな手を組む…事に失敗しつつ
頭をひねる

[メイン] 石戸 霞 : 「……ただ最低限わかってることは……
 私たちは今、学生ってこと……でいいのかしらね~」

[メイン] リンネ : 「……うーん、そうよね」

[メイン] 高海 千歌 : 「……私は、リンネちゃんや霞さんみたいに……頭良くないから分からないけど……
 ………でも、でも……うん……」

[メイン] サイネリア : 「少なくとも私はそうですネ…先輩は小学生?」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ふむ…変わったこともあるものですね」
「まあ私の力には及びませんがね」ドヤアアアアァァ

[メイン] リンネ : 「たぶん、それくらいよ。昔のお気に入りの服だし……」

[メイン] 高海 千歌 : あはは…と笑いながら。

[メイン] サイネリア : 「立花あ!だったらどうにかしろ立花ぁ!ナゼミティルンデス!」

[メイン] リンネ : ……そういえば、“あの日”も同じ服を着てたわね

[メイン] 石戸 霞 : 零障や神の祟りは何度も目にし、体験してきた霞。
けれど、そのどれもここまで大規模なものは体験したことがない。

[メイン] 加奈代 : 「リンネちゃんや雪月ちゃんの例を見るに…皆バラバラの年代?それとも二人が例外なのかしらねえ」

[メイン] リンネ : 少し、顔を顰める

[メイン] 高海 千歌 : 「………とにかく、元の私に戻らなくちゃだから……
 手掛かり探すためにも……うん、学校……行ってみるよ」

[メイン] リンネ : 「そう、かもね。もしかしたら何かの法則があるのかも」

[メイン] リンネ : 「……ええ、千歌の言う通り」

[メイン] 高海 千歌 : ─────そうして、超常現象の類に通じている霞の方を向き。

[メイン] 高海 千歌 : 「……あのっ、私一人じゃ……こういうの、わかんないので……
 色々、教えてください……!」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「フッフッフッ…まあ異変だというのなら…どこかに解決の手掛かりがあるような物じゃないでしょうか」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「まあ任せてくださいよ」

[メイン] 石戸 霞 : 向けられた視線ににこりと返す。
先ほど褒められてもらった事の感謝も含める。

[メイン] リンネ : 「…とすれば、やっぱり」

[メイン] 石戸 霞 : 「そうねえ~……私たちが学生なら」

[メイン] サイネリア : 「ほんとに大丈夫かあ?」
言っておいて不安になってきた

[メイン] 加奈代 : 「学校よね~久しぶりね~」

[メイン] 石戸 霞 : 「学校に行ってみましょう!
 雪月ちゃんの言う通り、異変なら解決の糸口があるかもしれないわ~」

[メイン] 高海 千歌 : 向けられた霞の微笑みに、あの頃の優しい霞さんの笑顔に
自分の中に閉じ込めていた記憶が、改めて鮮やかに蘇る。

[メイン] リンネ : 「そうね……随分と懐かしいわ」

[メイン] 高海 千歌 : 「………うん……!」

[メイン] 石戸 霞 : ぱちん、と両手を合わせてそう提案する。

[メイン] 高海 千歌 : そうして、コツ、コツ、コツ。と靴音を立てながら
改札口の方へと向かい、そして─────"あの頃"と同じように
通学路を進んでいく。

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「決まりですね!ではいつも通り学校に行きましょう!」

[メイン] サイネリア : 「はあ…学校とかマジいい思い出ないから行きたくね~ボスケテ」

[メイン] 加奈代 : 「まあまあ、見知った私達しか今の所は居ないでしょ?ちょっと位我慢して欲しいわ~」

[メイン] サイネリア : 「加奈代ちゃんは天使ダナ~」

[メイン] 石戸 霞 : 相変わらず元気なリンネちゃん。
サイネリアちゃんの特徴的な喋り方も一緒。
雪月ちゃんや加奈代ちゃんは、それぞれ別の意味で変わっていない。

[メイン] 石戸 霞 : 「そうよ~?リンネちゃんも皆に遅れちゃうわよ?」

[メイン] サイネリア : 「歩幅がね」
ニヤ

[メイン] サイネリア : 「はぐれないように手でも握ってあげましょうカ?」

[メイン] リンネ : 「今はこーだけど、一番年上なのよ!!」

[メイン] リンネ : 膨れ顔を作るととっとこ慣れた道道を走って行く

[メイン] 石戸 霞 : 二人のやりとりに、私が心配するほどじゃないみたいね。
そう思い目を細めて微笑む。

[メイン] 石戸 霞 : そうして、最後の一人になった電車から足を踏み出す。
見覚えのある駅の辺りを見渡しながら。

[メイン] 石戸 霞 : ふと。
……千歌ちゃんはどこか、元気がなかったような……?

[メイン] 石戸 霞 : 何と思いながらも、足を速めていくのだった。

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] GM抽選機 : 2d3 (2D3) > 3[2,1] > 3

[メイン] : 学校に近づくほどに、生徒の歩く姿がより多くなっていく。

[メイン] : 見知った顔もいれば、全く思い出せない顔もいて。

[メイン] : どこか懐かしく、そして疎外感のようなものを覚えながらも自分の教室に着く。
予鈴10分前。ちょうどいい時間だ。

[メイン] : 3クラスです
choice[a,b,c]を全員振りなさい

[メイン] 高海 千歌 : choice[a,b,c] (choice[a,b,c]) > b

[メイン] サイネリア : choice a b c (choice a b c) > c

[メイン] 加奈代 : choice[a,b,c] (choice[a,b,c]) > c

[メイン] 石戸 霞 : choice a b c (choice a b c) > a

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : choice[a,b,c] (choice[a,b,c]) > c

[メイン] リンネ : choice a b c (choice a b c) > c

[メイン] : 先生が入ってくる。
いつも通りの、8年振りの授業が始まる...

[メイン] : ...

[メイン] : そして、昼休み。

[メイン] : 全員遭遇choice[自由,自由,NPC,教師,部活]
を振ること。

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 全員遭遇choice[自由,自由,NPC,教師,部活]

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 🌈

[メイン] サイネリア : choice 自由 自由 NPC 教師 部活 (choice 自由 自由 NPC 教師 部活) > NPC

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : choice[自由,自由,NPC,教師,部活] (choice[自由,自由,NPC,教師,部活]) > 教師

[メイン] 高海 千歌 : choice[自由,自由,NPC,教師,部活] (choice[自由,自由,NPC,教師,部活]) > 自由

[メイン] 加奈代 : 全員遭遇choice[自由,自由,NPC,教師,部活]

[メイン] 加奈代 : 🌈

[メイン] リンネ : choice[自由,自由,NPC,教師,部活] (choice[自由,自由,NPC,教師,部活]) > 教師

[メイン] 石戸 霞 : choice[自由,自由,NPC,教師,部活] (choice[自由,自由,NPC,教師,部活]) > NPC

[メイン] 加奈代 : choice[自由,自由,NPC,教師,部活] (choice[自由,自由,NPC,教師,部活]) > 教師

[メイン] : 教師が出たcクラスの皆さんは
「なんだ?やけに注意散漫だったが...」とか「やけに存在感が無く感じたが...」とか「やけにキョロキョロしてたが...」とか小言を言われました

[教師・自由組] :

[メイン2] 高海 千歌 : ─────あの頃と全く同じ光景。
懐かしい授業を受け、大人になった今でも頭がグルグルになってしまいそうになりながらも
どこか……学生の身を楽しんでいる自分もいるようで。

[メイン2] 高海 千歌 : そして校内に響く、お昼休みを告げるチャイム。
がらりとB組のクラスを出て、廊下を歩く。

[メイン2] 高海 千歌 : 複雑な心境が千歌の中で渦巻く。
……もしかしたら、学生時代にできなかったこと。後悔したことが
今こうして、この場にいることで……取り戻すことができるんじゃないか……?って。

[メイン2] 高海 千歌 : 元の居場所に戻って、いつものようにお客さんと接して
過去に蓋を閉じ、漫然と過ごしていた私に戻って……。
それが………今の私にとって、良いこと……なんだろうか。

[メイン2] リンネ : 複雑な心境を知ってか知らずか
普段通りといえば普段通りな、少しやかましい調子の声がかかる

[メイン2] リンネ : 「千歌、千歌!こっち、こっち〜!」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……!あ、リンネちゃん!」
明るい声にすぐ気が付き、そちらの方を向く。

[メイン2] 加奈代 : 「雪月ちゃ~んこっちこっち~」
リンネの声のトーンを真似て、合流しに来た

[メイン2] リンネ : 「今、方針を相談する為に集まろうと思って……どうして真似するの!」

[メイン2] 高海 千歌 : 二人のやり取りを見て、あはは…と笑う。

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「皆さんさっきぶりですね」

[メイン2] 高海 千歌 : 「方針……うん、そう……だよね」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「それで何か分かりました?」
ワクワクとした表情で話を聞きいる

[メイン2] 加奈代 : 「方針ね~授業が終わったら帰るじゃダメなのかしら~?」

[メイン2] リンネ : 「えー!?」

[メイン2] 高海 千歌 : 千歌はというと、他の3人とは違い、"普通"の人間であるため
分かるものは、何一つ得られなかった。

[メイン2] リンネ : 「い、いえ、まずは理由を聞かせてもらうわ!」

[メイン2] 高海 千歌 : 申し訳なさそうに首を横に振りながら。

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ほう…?そのまま帰ると?」

[メイン2] リンネ : ビシッと指を加奈代に向ける

[メイン2] 加奈代 : 「え~?だって~授業が終わったら皆お家に帰るんじゃない?行きの電車?があったなら帰りの電車もあると思うわよ~?」

[メイン2] 高海 千歌 : 「ん、んんーー……そういうもの、なのかなぁ……?」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「なるほど確かに理に適ってますね」

[メイン2] 加奈代 : 「名残惜しいのは確かなのだけどね~久しぶりに皆でお勉強するの楽しいわ~」

[メイン2] 高海 千歌 : 「えーと……加奈代ちゃんは、こういう現象とか……
 慣れていたりとかしてたんだっけ……?」

[メイン2] 加奈代 : 「いいえ?とっても変よね~」

[メイン2] リンネ : 「じゃ、じゃあ。なんで平然としてるの!?」

[メイン2] 加奈代 : 「だって、学生の頃から何も変わらないのならそれで良いんじゃないかしら~?今日が終わったらたまには通いたいわ~」

[メイン2] 高海 千歌 : 「あ、あれ、そう、なんだ……?う、うん、すごく変、だけど……
 ……あ、あはは……加奈代ちゃんは、相変わらずだねー……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………何も変わらないなら、それで良い……かぁ」

[メイン2] 加奈代 : 「そうよ~?私は変わらないのならそれで良いと思うわ?…千歌ちゃんは違うの?」

[メイン2] 高海 千歌 : ……………ちょっぴり、私の中で思う部分はあるけど。
でもそれは、うまく言葉にできないもだから……。

[メイン2] 高海 千歌 : 「…………ん……あ、あはは……」

[メイン2] 高海 千歌 : 照れ臭そうに笑いながら。

[メイン2] リンネ : 「むう…」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……私は……うん、学生時代……スクールアイドルっていうのやってて
 みんなが知ってるかどうかは分かんないけど……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……"何も変わらない日常"を打開したくて初めて
 でも結果は………えへへ、リンネちゃんは知ってる、よね……?」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「知ってるも何も…今そうですよね?」
「…なにかあったんですか?」

[メイン2] リンネ : 「……それは」

[メイン2] 高海 千歌 : 「うぇっ、あ、そ、そっかぁ、今私、スクールアイドルなんだ……!?
 ご、ごめんね雪月ちゃん……!なんだか、変なことに着き合わせちゃって……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……え、えっと、雪月ちゃんは……こういう現象とかって
 知ってたりするものって、あるかなぁ……?」

[メイン2] リンネ : 歯切れの悪いコメントの意図を察したのか、表情の複雑さに哀の色がつく

[メイン2] 高海 千歌 : リンネの表情を見て、ううん、大丈夫、ありがとう。と言うような表情で
ニコりと、自嘲の微笑みを向けつつ。

[メイン2] 高海 千歌 : 「雪月ちゃんは、やっぱり……"普通"じゃない、すっごい力を持ってて……
 だから、もしかしたら……この現象について、打破できる何かを
 知ってたり~、とか……」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「う~ん時空間異常とかなら聞いたことありますけど」
「まあ実際に見るのは初めてですね、まあ私は実感ないですけど」

[メイン2] 加奈代 : 「じくうかんいじょう」

[メイン2] 高海 千歌 : む、難しい単語だぁ……。

[メイン2] リンネ : 「むずかしいことばよ、理解できないから一緒に絵本でもよみましょ」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……リ、リンネちゃん……?体だけじゃなく、考えてることまで
 子どもになってない……!?」

[メイン2] 加奈代 : 「どんどん退行していっちゃってるのかしらね?可愛いわ~」

[メイン2] リンネ : 「こ、こわいことをサラッと言ってくれるわね…!!」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「えっ…それはかなりマズいのでは…?」

[メイン2] 高海 千歌 : 「マズいよぅ……!?」

[メイン2] 加奈代 : 「うふふ、実際どうなのかはリンネちゃんに聞いてみればわかると思うけれど…」

[メイン2] リンネ : 「まだ、特に自覚してるわけじゃないけど……多分、今は大丈夫」

[メイン2] リンネ : 「…周りの物が大きく見えるから、ちょっぴり不安だけど」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……だ、大丈夫!!」

[メイン2] 高海 千歌 : ─────"あの頃"の私みたいに、元気な声がつい、飛び出る。

[メイン2] 加奈代 : 「みたいね~そのままでも可愛いわ~」

[メイン2] 高海 千歌 : 「きっと、元に戻る方法はあるはずだから……ね?」
ニコりと、リンネに微笑む。

[メイン2] リンネ : 「…そ、そうよね!」

[メイン2] 高海 千歌 : こくりと頷き。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……そうだ!じゃあじゃあ、楽しい話しようよ!」

[メイン2] リンネ : 「いいわね!」

[メイン2] 加奈代 : 「は~い」
これまでも楽しい話だったと思うのだけどね~

[メイン2] 高海 千歌 : 「せっかく学生時代に戻れたんだし……
 ……あ、そうだ!みんなが小さい頃、何をしていたのか!とか!」

[メイン2] リンネ : 「小さい頃……」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「小さい頃ですか…」

[メイン2] 高海 千歌 : リンネの反応を見て、ハッ、とした表情になる。

[メイン2] 加奈代 : 「……………………………」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : (……何やってたっけ?)

[メイン2] 高海 千歌 : 両手をパーにした状態で自分の口を抑えながら。

[メイン2] 加奈代 : 「そうね~……え~と…」
笑顔のまま固まってる

[メイン2] リンネ : 「……む、人の顔を見て何を驚いてるのよ、千歌」

[メイン2] 高海 千歌 : 「あ、え、あ……えっと……」

[メイン2] 高海 千歌 : ギクシャクとした空気が流れるのを感じながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……何か、飲み物買ってくるね……!」

[メイン2] 高海 千歌 : 逃げ出すように、記憶を頼りに自販機のある場所へ駆け出す。

[メイン2] リンネ : 「……そういえば、千歌には話してたかしら?」

[メイン2] リンネ : 少し思い当たる事ができたのか、合点がいったように手を合わせる

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「何の話?」

[メイン2] リンネ : 「昔の話、人質にされた事があったのよね」

[メイン2] リンネ : サラッと言ってのける

[メイン2] 加奈代 : 「あら~そうなの?全然知らなかったわ~」
基本的にテレビや新聞を見ない と言うか扱うのに慣れてない
ニュース何かの情報は全然知らなかった

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「人質…?初めて聞きますねそんな話」

[メイン2] リンネ : 「まあ、学生の頃の話じゃなくて、私が今の外見くらいの時だし、知らなくて普通だもの」

[メイン2] リンネ : …そーいえば、学生の時は火事に見舞われたし、私って結構な不幸体質?

[メイン2] リンネ : 「……まあ、正直話してて恥ずかしいお話だから、他の人のを聞かせてちょうだい!」

[メイン2] リンネ : 「はい、加奈代!」

[メイン2] 加奈代 : 「う~んそこで私に来ちゃうのね~」

[メイン2] 加奈代 : 「そうね~…」
上手く年齢を合わせようとどうにか…どうにか…

[メイン2] 加奈代 : 「…これ会話の話題どっちなのかしら~?」
リンネの方なのか去っていった千歌の方に合わせるべきなのか…

[メイン2] リンネ : 「千歌が言ってた昔の……なんなら、未来の事でもいいのよ!」

[メイン2] 加奈代 : 「うーん…リンネちゃんのインパクトには負けないお話となると…」

[メイン2] 加奈代 : 「そうねえ、ちょっとした誤解と恋のお話?」

[メイン2] リンネ : 「おお……加奈代にもそんな甘酸っぱいお話があったのね!?」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ほう…恋のお話ですか」

[メイン2] 加奈代 : 「そうよ~もう大昔のお話ね~」

[メイン2] 加奈代 : 「私には姉がまず居たのだけど~姉と付き合ってる子が居たのよねえ」
「あ、男の子よ?」

[メイン2] リンネ : 「お姉さんかぁ……ちょっと親近感湧くわね!」

[メイン2] 加奈代 : 「私姉の事を尊敬してたのだけど…その付き合ってた子がね?」

[メイン2] 加奈代 : 「私の事の方が好きーって言っちゃったらしいのよねえ。どこが良かったのかしら~」

[メイン2] 加奈代 : 「それがあって、姉との関係が凄く悪くなっちゃったのよ~」

[メイン2] リンネ : 「しゅ、修羅場だわ! お昼の番組が始まってしまったわ…!」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「なんだノロケ話ですか…」
「それでその子とはどうなったんです?」

[メイン2] 加奈代 : 「流血沙汰まで行って、私一人が離れる形になったわね~怖かったわ~」

[メイン2] リンネ : 「た、大変じゃない!!」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「えっ…」

[メイン2] 加奈代 : 「…姉の事、本当に好きだったのだけどねえ、ふふ」

[メイン2] リンネ : 「…そのあと、お姉さんとは?」

[メイン2] リンネ : 不穏さを感じながらも、思わず質問が口からこぼれ出す

[メイン2] 加奈代 : 「さっぱりよ、その付き合ってた子も一度も顔を見ていない」

[メイン2] 加奈代 : 「だから、いつも思うのよ~変わらないのなら、変わらないままで良いって~」

[メイン2] リンネ : 「……仲直りも、しなくていいと思うの?」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : (う~む深い…)

[メイン2] 加奈代 : 「う~ん…もう過ぎちゃった事なのよね~」
起こった年代は明治よりも前の話
とっくに関係者は死亡している

[メイン2] 加奈代 : 「それに、その二人がどうなったのかも、良く知らないのよ~」

[メイン2] リンネ : …会いに行けるのなら、探しに行けるけど
どうしてか、直感なのかわからないけど
それは無理なのだ。加奈代の声から、それを察すると……

[メイン2] 加奈代 : 「また出会って、また惚れました~ってなっちゃったら笑っちゃうじゃない?今度は死んじゃうかも~」
ほんのちょっとだけいつものペースに戻りながら

[メイン2] 加奈代 : 「そういうのもあって男の人との恋愛って苦手なのよね~」

[メイン2] リンネ : 「……そっか」
「加奈代も、いっぱい苦労してたのね」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……」

[メイン2] 加奈代 : 「今が楽しいから大丈夫よ~?それにその後に~………」

[メイン2] 加奈代 : 「皆と出会えたものね~」
嘘は 言っていない 後ではあるのだから

[メイン2] リンネ : 「ふ、ふふん!そう言ってもらえると嬉しいわ!」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「…ふふっ、そうですね」

[メイン2] リンネ : 「……少し、難しい話をさせちゃったし」
「後でお詫びに、昔あった。ちょっと素敵な事を話してあげるわ!」

[メイン2] 加奈代 : 「あら~それもとっても気になるわ~!」

[メイン2] 加奈代 : 「でも~?まだ話してない子が~?」
ニコニコしながら雪月の方を見る

[メイン2] リンネ : 「そう!」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「わ…私ですか?」

[メイン2] リンネ : 「さあ、立花!割とぶっちゃけ会場と化してきたしあなたも何か話してちょうだい!」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「そうですね…」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「私は子供の頃は普通の少女でしたね、この力を手に入れるまでは」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「そう、私が奈落の悪鬼、黒き翼の堕天使アイスヴァインに選ばれたのは…」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「つい最近の事です」

[メイン2] リンネ : 「……そういえば、立花はこの病気を患ってたわね」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ちょっとなんですか病気って」

[メイン2] リンネ : 「いいのよ、立花。そういう時期は誰にだってあるの」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「むう…信じてませんね私の、アイスヴァインの力を」

[メイン2] 加奈代 : 「あらあら~私はちゃんと信じてるわよ~えっと~…そふとくりーむ?」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「アイスヴァインです」

[メイン2] リンネ : 「アイスクリームだったわね」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「だから…はあ、もういいです」拗ねる

[メイン2] リンネ : 「あはは…ごめんごめん!でも、不思議な事ばっかり言うから…」

[メイン2] 加奈代 : 「天使だったり鬼だったり忙しいのね~」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「堕天使って奴ですよ」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 彼女の言う二重人格とは基本…設定が不安定だ

[メイン2] 加奈代 : 「基本的に悪い人みたいな能力ね~でもかっこいいんじゃないかしら~」

[メイン2] リンネ : 「……よし、これでみんな昔話ができたわね!」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「そうでしょう!」フフンと得意げに

[メイン2] リンネ : 足場にしていた台から降りると

[メイン2] リンネ : 「そろそろ、千歌も戻ってくるでしょうし、一旦別れましょう!」

[メイン2] 加奈代 : 「そうね~もう一回先生のお小言を聞くの悪くないけれど~」

[メイン2] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「そういえば千歌遅いですね…ちょっと探してきますか」

[メイン2] リンネ : 「それじゃ、しゅっぱーつ!」

[メイン2] リンネ : 目的も、意図もバラバラのまま
縄で電車を作って進むような具合で、私たちは解決へと乗り出した

[メイン2] リンネ : この先に、何があるんだろう?

[メイン2] リンネ : そんな小さな疑問は、懐かしい雑踏の中に隠れて、まだ答えには辿り着かない

[メイン2] リンネ :  

[メイン2] リンネ :  

[メイン] : NPCを引いた人は
二人合流した時に丁度誘われたりしています

[メイン] 雛菜(NPC) : 「やは~、これからお昼~?」

[メイン] 小糸(NPC) : 「よ、よかったら一緒にどう...かな!」

[メイン] サイネリア : 「お~お久しぶりデス(名前憶えてねえけど)」

[メイン] サイネリア : (心配してたって子…まさかね)

[メイン] 石戸 霞 : 「……ふぅ、あら……?こんにちは~」

[メイン] 小糸(NPC) : 「こんにちわ!」

[メイン] 石戸 霞 : 昔と相変わらずの授業。
そして昔のように誘われる現状に困惑しながらもにこり、と笑顔を向けて。

[メイン2] 雛菜(NPC) : 「それで~?大丈夫~~?
アナ雪とか見に行った話とかしたいかも~~!」

[メイン] サイネリア : (どうしマス?)
霞に目配せ

[メイン] 石戸 霞 : サイネリアちゃんにこくりと頷き。

[メイン] 石戸 霞 : (せっかく誘ってくれたんだもの、受けておきましょう
 本当に過去かも知りたいもの~)

[メイン] 石戸 霞 : と、小声で返して。

[メイン] サイネリア : (デスかね。)
それに頷く
それにしても話題が古いデス

[メイン] 石戸 霞 : アナ雪って何だったかしら~?、とふわふわと考えつつも。

[メイン] 石戸 霞 : 「ええ、喜んで~! 
 みんなとご飯を食べられるなら、私も嬉しいわ~」

[メイン] 石戸 霞 : にこりと微笑み了承を表す。

[メイン] 小糸(NPC) : 「わぁ...!じゃ、じゃあ飲み物買ってくるね!」

[メイン] 小糸(NPC) : 「一緒に買ってくるけど、欲しいのある?」

[メイン] 雛菜(NPC) : 「ひななバナナオレ~~!」

[メイン] サイネリア : 「午後ティーでおねがいしマス」
陽キャってパシリって概念がねえんデスね…

[メイン] 石戸 霞 : 「ん〜?大丈夫よ?
 むしろ、何か買うなら私が変わるけど……」

[メイン] サイネリア : 「おう!?」
ここにも陽キャが

[メイン] 石戸 霞 : サイネリアの目線に、首を傾げながらもニコリと笑う。

[メイン] 小糸(NPC) : 「大丈夫!こういうのは任せてもらわないと!」
そう言ってぱたぱたと走っていく

[メイン] 石戸 霞 : 霞はよく自分で物事を片付ける性分がある。
そのため、他人が自分のために働こうとすると困り眉になるのだ。

[メイン] 石戸 霞 : 行ってらっしゃい、とパタパタと手を振り。

[メイン] 雛菜(NPC) : 「はいは~い、じゃあ早速座って待ってましょ~~」

[メイン] 雛菜(NPC) : と、周りの机を固めてテーブルを作る。

[メイン] 石戸 霞 : 「それにしてもサイネリアちゃん……
 紅茶が好きなんて、オシャレな外国人さんみたいねぇ~」

[メイン] 石戸 霞 : 片手で頬を押え微笑みながらも。
あまりの椅子を机にくっつけている。

[メイン] サイネリア : 「え!?みんな普通に飲んでますヨ?」
罰の悪さから机を動かすのを手伝いつつ

[メイン] 雛菜(NPC) : 「午後ティーくらい飲むよね~?」
賛同して

[メイン] 石戸 霞 : 自分の教室ではないため、他人の机を勝手に借りるのはどうかと椅子だけに。

[メイン] サイネリア : 「巫女さんともなると生活も純和風なんデスね~まあ萌えポインツですけど」

[メイン] 雛菜(NPC) : 「むしろ霞ちゃんは日本のお茶ばっかりすぎ~~~!」
ケラケラと、溌溂に笑う。

[メイン] 石戸 霞 : 「そうなの~?
 お茶って言ったら緑茶とかしか飲んだこと無かったから……」

[メイン] 石戸 霞 : そういうものなのかしら…?と、少し恥ずかしげに目を伏せて。

[メイン] サイネリア : 「じゃあちょっと悪いことしてみましょうカ?」
にやりと笑って

[メイン] サイネリア : 「その名も大和撫子に午後ティーキメさせるゲーム!」

[メイン] 石戸 霞 : 今も尚飲んでいる飲み物も緑茶。
巫女の家庭で育ってきた霞は海外文化にあまり触れていない。

[メイン] 石戸 霞 : 「……え、えぇ〜〜……!?」

[メイン] 雛菜(NPC) : 「やは~!ひななもやる~~~!!!」
ニコニコと椅子を立ち上がり、霞の横に陣取る

[メイン] 石戸 霞 : サイネリアの提案に、思わず目を白黒と。
いつものサイネリアちゃんの気まぐれは楽しいけど……私が標的に……!

[メイン] サイネリア : 「あの子戻ってきたら私の午後ティー飲んでもらいマ~ス。ちょっとだけや、ええやろ?」

[メイン] 雛菜(NPC) : 「ええやろ~~~?」

[メイン] 石戸 霞 : 「私は見世物じゃないわよ……!?
 ……うぅ、どうしてもというなら……構わないけれど……」

[メイン] サイネリア : 「しゃあっ言質取りましたですよ。生娘を…これはまだこの時代にはないデスね」

[メイン] 石戸 霞 : 納得がいかないながらに頬を膨らませつつ。

[メイン] 雛菜(NPC) : 「すず...サイネちゃんノリいいからひなな好き~~~!」
ニコニコと霞の右手を抑えている

[メイン] 石戸 霞 : とはいえ、そんな状態でもふふっと微笑みは零れる。

[メイン] サイネリア : 「だろ~?(あの頃にもこのコミュ力があればね……)」

[メイン] 小糸(NPC) : 「ハァ...ハァ...み、みんな遅れてごめんね...!何の話してたの…!?」

[メイン] 石戸 霞 : 大人になってから久しかった。
こんな和気あいあいとした、人との話し合いは。
だからこそ……笑顔が漏れつつも。

[メイン] サイネリア : 「グッドタイミング!大和撫子の終わりの始まりデスよ!」

[メイン] 石戸 霞 : 「サイネリアちゃん……!?
 大和撫子って……いや、それより私終わっちゃうの……!?」

[メイン] 石戸 霞 : ぶんぶんと両手を振りながら。

[メイン] 小糸(NPC) : 「ぴゃっ...!?」

[メイン] サイネリア : 「ささ、姫。どうぞこちらを」
午後ティーを受け取って恭しく膝づいて差し出す

[メイン] 石戸 霞 : 「もぉ~……私は姫なんかじゃなくって……
 ……むむ、なんだか……絢爛としてるわね」

[メイン] 雛菜(NPC) : 「やは~~!ごっくんしてね~❤」

[メイン] 石戸 霞 : 午後ティーのペットボトルを手に取り。
まじまじと色んな側面を見ている。

[メイン] 石戸 霞 : 2人に急かされるように、かちっと蓋を開き。
唇へと午後ティを流していく。

[メイン] 小糸(NPC) : 「だ、大丈夫...!?」

[メイン] 石戸 霞 : ……!これは……!
喉の奥に香る、茶葉の匂い…!
その期待を裏切らない……馨しいお茶……!

[メイン] 石戸 霞 : 「……おいしいわ~!」

[メイン] 石戸 霞 : ふふふ、と微笑んでそう返す。

[メイン] サイネリア : 「いや~紅茶処女奪っちゃいましたな~ぐへへ」

[メイン] 小糸(NPC) : 「しょ...!さ、サイネリアちゃん!そんな言葉使っちゃ...!」

[メイン] 石戸 霞 : 「うう、言い方が変じゃない……!
 彩音ちゃん自身も飲みなれてるみたいだけど……これは動画撮影とかの影響なのかしら?」

[メイン] 石戸 霞 : 動画撮影……つまりはアイドル活動。
この時代も、似たようなことをしているのかしら?と疑問に思ったゆえの質問だったが。

[メイン] サイネリア : 「JKは新し物好きデスからね。それに合わせてたらいろんなもの飲むことになりますよ」
昔はその波に乗りきれなかったわけだけどとはいわない

[メイン] 雛菜(NPC) : 「動画撮影~~~~?
なんか撮ったりしてるの~~~~?」

[メイン] 石戸 霞 : へえ~そういう物ねえ
彩音ちゃんは詳しいのね……と頷く現役JK。

[メイン] サイネリア : 「そりゃあ私は電子の…」
得意げに言いかけて止まる
この時代にそんなものある訳ない

[メイン] サイネリア : 「あ~私ものど乾いちゃったデス」
ごまかすように机に置かれた午後ティーを手に

[メイン] サイネリア : 「…」
間接キスかこれ

[メイン] 石戸 霞 : ん~?と、口にした本人が彼女の様子に首を傾げる。

[メイン] 雛菜(NPC) : 「あ、じゃあ次はひななのバナナオレを小糸ちゃんに~」
と、小糸の口にストローを突っ込む

[メイン] 小糸(NPC) : 「ぴゃっ...!?バナナオレはいっつも飲んでるよ!?」
どこかズレた突っ込みで返す

[メイン] サイネリア : (いやいや何を意識してんだ。隣で陽キャもやってるんだから…回し飲みなんて今までしたことなかったけど)

[メイン] 石戸 霞 : 雛菜の様子に、ハッと気づいて。
サイネリアにあわあわと、口を震わせながら。

[メイン] 石戸 霞 : 「えっと、その……!
 私が口付けちゃったもの……
 嫌なら……新しいもの買ってきましょうか?」

[メイン] サイネリア : 「あっ……いえ全然そんなことじゃないんデス」
顔を向けて逆方向に図星を突かれて顔を赤くする。あの唇がここに触れていたんだよな

[メイン] 石戸 霞 : 何か私がしちゃったかしら……?
と、彼女の心中には真逆におろおろと。

[メイン] サイネリア : 「の、飲みまス!」
数少ない友人である霞に不安な思いをさせるわけにはいかない
意を決して飲みだす

[メイン] サイネリア : 「ほ、ほら全然気にしてないですヨ~」

[メイン] 石戸 霞 : 彩音の表情に、ぱぁっと顔を明るくさせて。
不安げな感情は消え去った。

[メイン] 石戸 霞 : 「ん~~……本当かしら?
 ……お詫びにもう一本、同じもの自販機で買ってきましょうか?」

[メイン] 石戸 霞 : ただ、それでもまだ気になるのか、彩音の顔を見ながら。

[メイン] サイネリア : 「いやいや全然…デス!?」
片手に持った午後ティーを飲み…近い!陽キャのそれとは違って無知ゆえの近さに顔がどんどん赤くなる

[メイン] 石戸 霞 : じーーっと、彼女の顔を見つめて。

[メイン] 石戸 霞 : 「そういうものかしら……?
 昔の記憶よりも、なんだが楽しそうに見えちゃって、つい……」

[メイン] サイネリア : 「アッハイ…昔は不登校気味でこんなこともできなかったデスから、強くてニューゲームみたいな?」
ぺらぺらと近さの圧に押されて余計な言葉を口走る

[メイン] 石戸 霞 : もちろん、顔の大きさほどある胸も空中に置かれながら。
それもある、ひとつの圧。

[メイン] 石戸 霞 : それに、はっ、とした顔に。

[メイン] 石戸 霞 : 「あ、あわわ……え、えっとその……
 ……へ、変なこと聞きすぎちゃったわね……!ごめんなさいっ……!」

[メイン] 石戸 霞 : そして、冷静になった途端。
自分が彼女に近づきすぎていることにもまた気づく。
そんな自分の強引さにはわわ、と顔を赤くしながら。

[メイン] 石戸 霞 : 「わ、私としたことがっ……ごめんなさい……!!
 お詫びのごごてぃ買ってくるわね……!」

[メイン] サイネリア : 「ほんと全然気にしてないデスから!それよりその…(この時代がどうなってるか調査しないと…)」
引き留めて耳打ちする

[メイン] 雛菜(NPC) : 「と・こ・ろ・で~」

[メイン] 雛菜(NPC) : 霞が出て行ったところに合わせて、サイネリアに声をかける

[メイン] サイネリア : 「ん?なんですカ?」

[メイン] 雛菜(NPC) : 「もう授業始まっちゃうけど、霞ちゃん大丈夫かな?」

[メイン] サイネリア : 「あ。」
授業時間なんて昔のこと過ぎて忘れてた

[メイン] 小糸(NPC) : 「ま、まずいんじゃ...!」

[メイン] 石戸 霞 : 当の本人ももちろん忘れている。
ただ、自販機に並ぶ前に予鈴のチャイムはなり終えるだろう。

[メイン] サイネリア : 「追いかけてきまス!」
久しぶりの猛ダッシュ、息を切らしながら霞の下へ向かっていった

[メイン] 雛菜(NPC) : 「あ~...行っちゃった~...」

[メイン] 小糸(NPC) : 「ひ、雛菜ちゃん!私たちも戻らないと!」

[メイン] 雛菜(NPC) : 「...やは~」

[メイン] 雛菜(NPC) :  

[メイン] 雛菜(NPC) :  

[メイン] : そして、5限があり...

[メイン] : choice[6限あり,なし] (choice[6限あり,なし]) > なし

[メイン] : 今日は早めに、学校が終わる。

[メイン] : 放課後だ...!

[メイン] : 部活をしたり、校外で遊んだり、勉学に励んだり。

[メイン] : 学生にとって、最も自由な時間帯である。

[メイン] :  

[メイン] :  

[メイン] リンネ :  

[メイン] リンネ : ジュースを買ってきてくれた千歌、旧友と話をしてくれていたという霞達と合流して
しばし相談をすると……

[メイン] リンネ : 私たちのチームは職員室に行く、という結論が出た

[メイン] リンネ : そして、ジュースを両手に抱えて
今、職員室の前に辿り着いたのであった

[メイン] リンネ : 「(……す、少し重いわ、量も多いし)」

[メイン] 加奈代 : 「大丈夫~?今飲んじゃう~?」

[メイン] サイネリア : 「センパイ…一人でそれは無理ですよ」
いくつか取り上げる

[メイン] リンネ : 「が、学生の頃はよゆーだったのに、これが若さか」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「私も貰いますよ」
ひょいと一つ取る

[メイン] サイネリア : 「むしろ若さのせいですよね?持てないの」
ぷしゅっと缶を開けて勝手に飲む

[メイン] 加奈代 : 「出遅れちゃったわ~」
貰って 直ぐに口を付ける

[メイン] リンネ : 随分と軽くなったので、喜んで飛び跳ねると
空いた片方の腕で職員室の扉を開ける

[メイン] リンネ : 「しつれーします!」

[メイン] 教師 : 「...っと」

[メイン] 教師 : 「何だ、ちょうど出るところにぶつかったか...」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「こんにちは先生」

[メイン] 加奈代 : 「こんにちは~」
あら綺麗~

[メイン] サイネリア : 「こんちゃーっす」

[メイン] リンネ : 「どうも、こんにちは!」

[メイン] 教師 : 職員室の入り口に丁度、ノブをつかみ損ねた教師が立っている

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「所で先生最近変わった事無いですか?」

[メイン] 教師 : 「変わった?そうだな...」

[メイン] 教師 : 「そこの少女、幼い事には変わりはないが...より肉体年齢が下がってはいないか?」

[メイン] 加奈代 : 「物理的に変わってる物ね~」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ふむ…先生から見ても変わってると?」

[メイン] リンネ : 「…むう、これはいったい」

[メイン] 教師 : 「ああ、ヒトは普通は若返らないだろう?」

[メイン] 教師 : 「変わっていると言えるのだろうな、肉体的にも種族的にも」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「彼女もまた力に目覚めた者ということですか…」

[メイン] 教師 : 「...ほう?貴様、”理解”っているな?」

[メイン] 加奈代 : 「あら~?」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……なるほど先生もですか」

[メイン] 教師 : 冷たく、何かじっとりとした興味を堪えた視線を送る

[メイン] リンネ : 「(……参ったわね、立花と同じはしかの人が先生だったとは)」

[メイン] サイネリア : 「ところであたしら落し物取りに来たんすけど。スマホ届いてませんか?機種はアイフォン10デス」

[メイン] 加奈代 : 「あいふぉ…?」

[メイン] リンネ : 「…!」

[メイン] 教師 : 「アイ...あい...」

[メイン] 教師 : 「あいぽん...?」

[メイン] 教師 : 口元に手を当てて

[メイン] サイネリア : 「(ダメだこりゃ)なんでもないデス…自分たちで探しますネ」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ああアイフォ……アイフォン?」

[メイン] 教師 : 「機械には疎くてな
まぁ私は知らん」

[メイン] リンネ : ……いささか、心配になりつつ腕を組む

[メイン] サイネリア : 「お前は知ってろ立花あ!」

[メイン] 加奈代 : 「携帯電話よね~?届いてないんですか先生~?」

[メイン] 教師 : 「けいたい...ああ、私も何か持たされていたな」

[メイン] 教師 : 「こういうのだろう?
見つけたら没収するようにと聞いているから片っ端から回収してはいるが」
ポケットから、雰囲気に似合わないまりものマスコットがついたシルバーの携帯を取り出す

[メイン] 教師 : 「持っていくか?」
没収物BOXから大量の携帯を取り出す

[メイン] サイネリア : (中身だけ見まス?)

[メイン] 加奈代 : (念のため見ましょうか~)

[メイン] リンネ : (いっぱいあるし、一旦調査しましょ!)

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ではお言葉に甘えて…」

[メイン] 加奈代 : (少なくとも、私達じゃない誰かの情報よね~…何処までこの世界が作り込まれてるのかも気になるもの)

[メイン] 教師 : 「......」

[メイン] 教師 : 渡す

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 確認する

[メイン] : 『6/22 イチゴ オプ有』

[メイン] : 『着信 母』

[メイン] : 『明日はバイトだっけ?
シフト合わせてくれるのは店長に感謝かも』

[メイン] : 『修学旅行、USJのハリポタエリア絶対一緒によろしくね』

[メイン] : 『大人になるって悲しい事なの』

[メイン] : 『一期一会 今を素直に楽しめ!』

[メイン] :  

[メイン] : 諸々に書かれていたのは、そんなところ。

[メイン] サイネリア : 「あっこれ友達のデス!返しておきますネ」
最後の携帯をもって送信元も確認しておく

[メイン] 教師 : 「わかった、勝手にしろ」

[メイン] サイネリア : (まあこの先生ならあとで戻してもばれないでショウ)

[メイン] 加奈代 : 「あ、これ私の友達のなので~私も~」
と言って携帯を一個貰っておく

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「私もこれ友達のですね」
一つ取る

[メイン] リンネ : 目の前での非行を緊急事態故、苦い顔で見逃しつつ、自分は出て行く

[メイン] サイネリア : 「次はどうしますかセンパイ」
それに続いて出ていき問いかける

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「そうですね何処行きます?」

[メイン] 加奈代 : 「お買い物でもする~?」

[メイン] 教師 : 「ああ、そうだ」

[メイン] サイネリア : 「うわびっくりした」

[メイン] 教師 : 「そこの、黒い女」

[メイン] 教師 : 「お前は補習だ」

[メイン] 教師 : 「来い」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……へ?」

[メイン] 加奈代 : 「………」
雪月ちゃん?

[メイン] リンネ : 「……さようなら、立花。あなたの犠牲は忘れないわ」

[メイン] 教師 : 「なんだメイド
黒といってもお前ではないぞ」

[メイン] サイネリア : 「変な本ばっかり見てるからデスよ」

[メイン] 教師 : 「それともお前も来るか?」

[メイン] 加奈代 : 「そうね~…」

[メイン] 加奈代 : 「じゃあせっかくだしお言葉に甘えて行きま~す」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「あ…あの~身に覚えが…」

[メイン] 教師 : 「あるだろう?何、悪いようにはしないさ...」

[メイン] 教師 : 両手で掲げるようにして立花を担ぎ上げる

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「あっ…ちょ…」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「お…お助け~~~~!」

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : そのまま連れ去られる

[メイン] 加奈代 : 「あらあら楽しそ~」
助ける訳でも無くついてく

[メイン] サイネリア : 「いつもの”力”とやらはどうしたデスカネ…」

[進路相談室] 教師 :

[進路相談室] 教師 : 「さて、ご招待を受けてくれて光栄だ」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ご、ご招待って無理矢理…」

[進路相談室] 加奈代 : 「遅れました~」
がらーっ

[進路相談室] 教師 : 「じょーくだよ、じょーくだ」

[進路相談室] 教師 : 「人間はこういうモノで笑うのだろう?」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「う、う~ん…」
「所で補修とは?私身に覚えがないんですが…」

[進路相談室] 教師 : ククク、と笑って。

[進路相談室] 教師 : 「お互いに能力を収容されていると大変だな?」

[進路相談室] 教師 :
  フリークス
「"ご同輩"」

[進路相談室] 加奈代 : 「………?」
首を傾げる問答を見て

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ああ…その為に私を?」

[進路相談室] 教師 : 「正解だ、マルをやろう」

[進路相談室] 教師 : 腕を組みかえ、机に肘をつく。

[進路相談室] 加奈代 : 「あら、お行儀の悪い」

[進路相談室] 教師 : 「まぁそう言うな、せっかく自由なのだ
そう気張る事もないだろう?」

[進路相談室] 教師 : 「で、黒い女」
立花に再度話しかける

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……はい」

[進路相談室] 教師 : 「メイド女、こいつには何処まで”関わり”を持たせていいのだ?
私はこれから加減をするつもりはないぞ」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 立花は…冷や汗をかいていた

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 深く、深呼吸をし

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「これは…加奈代先行ってて」

[進路相談室] 教師 : 「ほう」

[進路相談室] 加奈代 : 「………………」

[進路相談室] 教師 : 「じゃあ行ってもいいぞ、メイド女」
興味を失ったように、ぷらぷらと手を振るう

[進路相談室] 加奈代 : 「は~い。失礼しま~す」
笑顔で去っていく

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 加奈代が去るのを確認し

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……ふぅ」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「さて、確か先生は私の力について知りたいと…まあそういうことですよね?」

[進路相談室] 教師 : 「力、か
それには別に特段興味は無いな」

[進路相談室] 教師 : 事も無げに言う

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「?」
「では何を?」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : …いや

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : ”ご同輩”?

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「えっ…まさか…」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「”同業者”ですか貴方…?」

[進路相談室] 教師 : 「力なら...safeできない程有り余っているものでな」

[進路相談室] 教師 : そう言って、指を弾くように中空を泳がせ

[進路相談室] 教師 : 中庭に落雷が落ちる

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……!?」

[進路相談室] 教師 : 「力には興味は無い」

[進路相談室] 教師 : 「だが...貴様の放つ力
それを持って何を成すつもりだ?」

[進路相談室] 教師 : 「私は...それに興味を持っている訳だ...」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……ああ~そういう話?そういう話ですか…」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「なら……」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「すいませんそれ嘘です」

[進路相談室] 教師 : 「...嘘?」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「というか…はあ~…なんでこんな事演じなきゃいけないんだろホント」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「いや、まあいいやそれは」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「とにかくそうしなきゃいけない理由があるんですよねこっちも」

[進路相談室] 教師 : (年齢...いや、肉体と精神との隔離?
身体の成り替わり、それに近いか?)

[進路相談室] 教師 : 「理由はある、しかしそれは言えないと?」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ええ、まあ先生に分かりやすく言うなら…」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「こういうことです」
そういうと彼女は幾何学的なデバイスを取り出し操作する

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : ……教師は思っただろう
あれ、こんな奴

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 最初からこの学園にいたっけ?

[進路相談室] 教師 : 「.......?」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「まあ、私の事は」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「夢だとでも思っててくださいよ」

[進路相談室] 教師 : 「............?」

[進路相談室] 教師 : 「ま、まぁいい...」

[進路相談室] 教師 : 「......いや!良くないぞ!」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……?まだ何か…?」

[進路相談室] 教師 : 「一応...一応だ、身を晦ます仮の場所としてだが...」

[進路相談室] 教師 : 「私は教師、そしてここは?
そう、進路相談室だ」

[進路相談室] 教師 : 「道に迷っているなら、アドバイスを与える必要がある
そしてできる事なら......早く終わらせて面倒を持ち込まないでくれ」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ふむ…それはありがたいですね」
「何か力も本物みたいですし」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ならぶっちゃけて聞きますか」

[進路相談室] 教師 : 「どうぞ」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「ここの時空間異常について何か知ってます?」
「後解決法等も」

[進路相談室] 教師 : 「......時空間?ああ、そういう事か」
得心がいった様に、ぽんと手を叩く

[進路相談室] 教師 : 「大小の合点が云った
で...解決法か」

[進路相談室] 教師 : 「宣言しておこう、私は知らん」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : ズルッ

[進路相談室] 教師 : 「が────────────
何事も、扉というのは鍵があってこそ開くものだ」

[進路相談室] 教師 :
  マスターキー
「"事象の鍵”があるのなら、それを片付けて扉を閉ざしてしまえ」

[進路相談室] 教師 : 「原因を存在しなくすればいいわけだ、理解るな?」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン :   マスターキー
「"事象の鍵”……」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「つまり原因を探して解決すればいいと」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……分かりました、では私からも最後に一つ」

[進路相談室] 教師 : 「ああ、どうぞ」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 教師に名刺を渡す

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「貴方の力は明らかに強すぎる、私から見てもそれは明白です」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「だから近いうちに私の同業者が来ます、だからまあこれは挨拶代わりです」

[進路相談室] 教師 : 「クク...アフリカ呪術部隊よりも楽しませてくれるかな?
ああ、楽しみに待っておこうか」

[進路相談室] 教師 : 扉を開け、立花を見送る

[進路相談室] 教師 : 「さっさと行け、メイド女も待っているのだろう?」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : (……えっもしかしてアフリカ呪術部隊殺ったって噂の人ってこの人…?)

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……アッハイ失礼します」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 急ぎ足で逃げる

[進路相談室] 加奈代 : 廊下に転がってる携帯が鳴り響く

[進路相談室] 教師 : 「やれやれ...
なんだ、忘れ物か?これも回収を...」

[進路相談室] 教師 : 携帯をつまむようにして手に取る

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「あっすいませんどうも…」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 携帯拾いながら外に出る

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「もしもし?」

[進路相談室] 加奈代 : 「あら~ちゃんと出てくれたのね~」

[進路相談室] 加奈代 : 「お話は終わったみたいだから、あの先生から離れた所でお話しましょう~」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「うんそうしよう…あの先生は間違いなく強い」

[進路相談室] 加奈代 : 「みたいね~私も絶対勝てないわ~他の子達と一緒でも難しいでしょうし~」

[進路相談室] 加奈代 : 「そう言えば、放課後がもうすぐ終わっちゃうじゃない?校外でお茶でもどう?多分このままずっと学校内に居てもそのうち追い出されるんじゃないかしら~」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「そうしましょうか」

[進路相談室] 加奈代 : 「は~い、難しいお話も多少はするでしょうけど、取り敢えず学生を楽しんじゃいましょうね~」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「学生を楽しむか…」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : まあ……偶にはいいかなそういうのも

[進路相談室] 加奈代 : 「あら~?それとも~」

[進路相談室] 加奈代 : 「大人になって大人を楽しむ方が良かったり~?」
くすくすと 電話口から声が聞こえる

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「うん?う~~~ん……」
まあ正直言うなら黒歴史に悩まされない大人の方が私は気軽だが…

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : とはいえ調査しなきゃいけないのも事実である

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「……いやそもそも大人に戻るって私はまだ子供だし」
だからまだ、このままで演じ続ける

[進路相談室] 加奈代 : 「あら、そう言えば貴方はそうだったわね~」

[進路相談室] 加奈代 : 「不思議ね~、貴方だけ、記憶も若返ってるのよね~良いわね~子供からの視点って…」

[進路相談室] 加奈代 : 「…あらやだ…ちょっとお話が長引いちゃったわ…他の子達がどうなってるかも気になるし…一旦切るわね」

[進路相談室] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 「え~そう?」
いやいやいや良くない、何も良くないぞ
「あっ、うんそれじゃ」

[進路相談室] 加奈代 : 「………は~い」
ちょっとだけ 間があった後に電話は切れた

[進路相談室] 加奈代 : 遠くから聞いてた 私とはまた別の異常のお話

[進路相談室] 加奈代 : ただ私はそれを 素知らぬ顔をして
ただ今友達として認識している 貴方のいつも通りの挙動であると認識する事に留めた

[進路相談室] 加奈代 : それが貴方の普通で日常なのだと思ったから
私もそれを通じてちょっと変わった今日を楽しみましょう

[進路相談室] 加奈代 : 普通通りもいいけれど たまには ね

[進路相談室] 加奈代 :  

[進路相談室] 加奈代 :  

[メイン2] 高海 千歌 :  

[メイン2] 高海 千歌 : 少しギクシャクとした感じは拭えないまま、放課後になった。

[メイン2] 高海 千歌 : あの頃、一緒に楽しく過ごしていたクラスメイトのみんなとも
本当に、あの頃そのまんまの形でお喋りもして。

[メイン2] 高海 千歌 : 改めて私は、過去にいるんだなっていうことを実感した。
─────外の夕焼けの色を眺めながら、ここが夢のようで
現実に近い……いや、もしかしたら、現実そのものなんだな、って。

[メイン2] 高海 千歌 : そんな私は………胸の鼓動を抑えながら
おそるおそる……どうしてか臆病風に呑まれそうになりながら
とある場所へ歩を進めていた。

[メイン2] 高海 千歌 : 「…………あ」

[メイン2] 高海 千歌 : ─────部室棟。
ここは、授業を終えて、みんなが色々な部活動に励んでいる場所で。

[メイン2] 高海 千歌 : その中の一室の扉を少しだけ開け。

[メイン2] 高海 千歌 : ─────スクールアイドル部のみんなが、ダンスの練習をしている光景を見て。

[メイン2] 高海 千歌 : ……どうして、こんなコソコソとしてるんだろう、と自分ながら、変だなと思いながらも。

[メイン2] 高海 千歌 : 中に入る勇気も、無く。

[メイン2] 高海 千歌 : とぼとぼと、部室棟の出入り口辺りまで帰っていった。

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌の額に、こつん。
冷たく硬い感触が当たる。

[メイン2] 高海 千歌 : 「ひゃっ……!?」

[メイン2] 石戸 霞 : 見上げればわかるだろう。
石戸 霞が、紅茶のペットボトル片手に千歌に付けていた。

[メイン2] 高海 千歌 : 「ぁ………霞、さん……」

[メイン2] 石戸 霞 : 「せっかく"昔"に戻れたみたいなのに
 見に行かなくていいのかしら~?」

[メイン2] 石戸 霞 : 微笑ながら、千歌にペットボトルを手渡そうとする。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……あ、はは……もしかして、見てました……?」

[メイン2] 高海 千歌 : 照れ臭そうに、自嘲の笑みを溢しながら
ペットボトルを受け取る。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……霞さんにしては、珍しいチョイスですね
 ありがとうございます」
軽く冗談を溢しながら、少しだけ飲み。

[メイン2] 石戸 霞 : 覗くつもりはなかったのよ~?と。
軽く手を振りながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 「ええ、彩音ちゃんに教えてもらったの
 昔に戻ったのに、新しいことを知ったなんてヘンな気持ちね」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……ふふ、新しいこと、かぁ」

[メイン2] 高海 千歌 : 「霞さんは、学生時代、満喫してそうですね?」

[メイン2] 高海 千歌 : ベンチに座り、足をプラプラとさせながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 「あら、バレちゃった?」

[メイン2] 石戸 霞 : くすり、と笑いながらも肯定して。

[メイン2] 石戸 霞 : 「だって……学生時代は振り返っても一番楽しかった場所だもの」

[メイン2] 石戸 霞 : 「”今”に比べたら、とっても楽しいわ」

[メイン2] 高海 千歌 : 「…………」

[メイン2] 石戸 霞 : 目を細めて。

[メイン2] 高海 千歌 : その言葉に、共感の念を抱くものもあり。

[メイン2] 高海 千歌 : 「………霞さんにとっての、学生時代の"青春"って、なんですか?」

[メイン2] 石戸 霞 : 「……そうねえ……
 友だちみーんなと、お話しすることかしら」

[メイン2] 石戸 霞 : ぽふ、と。
千歌の隣に腰を下ろして。

[メイン2] 石戸 霞 : 「私はね……その青春が楽しかった
 お役目も少なくて、麻雀も出来て……
 こんな自分と関わってくれた子がいることが、何よりのものだったの」

[メイン2] 石戸 霞 : 「千歌ちゃんは、どう?」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………ううん、霞さんは……私にとって、憧れの人の内の一人でしたよ」

[メイン2] 高海 千歌 : 霞の瞳をじっと見つめながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「だから……そんな卑下するようなこと、言わないでください」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……だって、霞さんは……えっと、確か……そう……!
 神様!神様を降ろせるって、そんな話を前に聞いたような……」

[メイン2] 石戸 霞 : 霞は、見つめられながらも。
微笑んだ顔は崩さずに。

[メイン2] 石戸 霞 : 「ふふ、憧れだなんて照れちゃうわね
 でもね」

[メイン2] 石戸 霞 : 神様、と言われ。
千歌にぱちり、と目を瞬かせる。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……その神様を宿してるから、私は憧れとは程遠い存在なのよ」

[メイン2] 高海 千歌 : 「え……?それは……どういう、意味で……?」

[メイン2] 高海 千歌 : わからない、といった表情で瞬きを。

[メイン2] 石戸 霞 : 瞬きに返すように、にこり。

[メイン2] 石戸 霞 : 「人間から見た神様は、いいもの、わるいもの
 その二つに分けられるの」

[メイン2] 石戸 霞 : 「いい神様なら私たちに恵みを与えてくれるし
 悪い神様なら私たちに災厄をもたらすの」

[メイン2] 石戸 霞 : 「でも、人間がどちらを下ろすかなんて決められない
 ……分家の私なら、なおさらね」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………へっ……?」

[メイン2] 高海 千歌 : 初耳だった。

[メイン2] 高海 千歌 : 霞さんとは、高校生の頃、交友関係があった仲であった、が……。

[メイン2] 高海 千歌 : 肝心の千歌はというと、スクールアイドル活動にとにかく夢中であった。
そのため、こうして霞の、巫女としての活動を聞くのはこれが初めてであり。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……ま、待って……それって……?」

[メイン2] 石戸 霞 : 本家と分家。
力関係というものが、そこには存在する。
生贄を用意しなくてはならないのなら、それは分家の者に選ばれる。

[メイン2] 高海 千歌 : 本家、そして分家の二つがあり。
良い神様、そして悪い神様、その二つも存在する、ということは─────。

[メイン2] 高海 千歌 : 「霞さんは………」

[メイン2] 石戸 霞 : 「ふふ、千歌ちゃんは頭がいいのね」

[メイン2] 石戸 霞 : 彼女の頭を撫で、言葉を口にする。

[メイン2] 石戸 霞 : 「私は悪い神様を、今も宿しているの
 周りに災厄をもたらしながら、ね」

[メイン2] 高海 千歌 : 霞に頭を撫でられ、んんっ……と声が漏れながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「…………へっ……!?い、今も……!?」

[メイン2] 高海 千歌 : 目を真ん丸にする。
驚愕の事実であった。

[メイン2] 石戸 霞 : こくり、と頷いて。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……昔、みんなで遊んでた時に、学校が火事になったでしょ?」

[メイン2] 石戸 霞 : そうして、首元の襟をめくる。

[メイン2] 高海 千歌 : 「あ……そう、いえば………」

[メイン2] 高海 千歌 : 脳裏に浮かぶ、火災の記憶。
ニュースにも取り上げられたほどの事件だ。

[メイン2] 石戸 霞 : 間にちらりと素肌が見えながら。
そこには生々しく残る、皮膚を焼いた火傷跡。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……周りに災厄を、もたらす……
 ……!!……そ、それ、じゃあ……!?」

[メイン2] 高海 千歌 : 「っっ……!!!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「あれはね、私が悪い神様を宿すって聞いて……
 拒否してしまった結果」

[メイン2] 高海 千歌 : 霞の肌に見える、火傷の痕を見て
表情が強張る。生唾をごくりと飲みながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 「火の手が回りに襲い掛かって……野放しにしたら、こうなってしまうって思い知らされたの
 ……このままじゃ、友だちも巻き込まれる、って」

[メイン2] 石戸 霞 : だから、と言葉を続ける。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……その神様は、私の体に宿したまま。
 悪いことは全部私に抑え込まれてるのよ」

[メイン2] 石戸 霞 : にこり、と微笑んで。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……ごめんなさいね、こんなこと聞かせて
 ……でも、この事を謝れてなかったから……謝りたかったの」

[メイン2] 石戸 霞 : 想えば、私はずっとこれが心残りだった。
今を楽しいと思えていたけれど、あの時残した爪痕は確実に残っている。

[メイン2] 石戸 霞 : だから、"もし会えたら"なんて思ったのかもしれない。

[メイン2] 石戸 霞 : 「私は、そう言う存在
 ……幻滅しちゃったかしら?」

[メイン2] 高海 千歌 : 千歌は─────ただただ、絶句していた。

[メイン2] 高海 千歌 : まさか、あの事件の裏側で……霞さんが、こんなにも重たいものを背負っていただなんて、思いもしていなかった。

[メイン2] 高海 千歌 : 「………しない!!」

[メイン2] 高海 千歌 : ベンチから立ち上がり、霞をじっと見つめる。

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌の表情に、困ったように眉をまげて。
……話すべきじゃなかったかもしれないわね────

[メイン2] 石戸 霞 : 「………え……!?」

[メイン2] 石戸 霞 : ベンチの振動、そしてその場を揺らすかのような大声。
千歌に、目を奪われる。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……だって……だって!霞さんは、みんなのために……
 自分を犠牲にしてまで……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……私が……私が、学生生活をずっと……ああいう事件に巻き込まれずに
 ずっと……健康で過ごせたのも、それは……霞さんのおかげ、だから……!!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「…………っ……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「幻滅なんて……しない!!
 むしろ、やっぱり……霞さんは、すごい人だって、思う……!!」

[メイン2] 高海 千歌 : 拳を固く握り締めながら、千歌は叫んでいた。

[メイン2] 高海 千歌 : どうして自分がこうして怒号を発したのか……自分でも、分からなかった。

[メイン2] 高海 千歌 : でも、そうさせた。

[メイン2] 石戸 霞 : その、千歌の声。
活気に満ちた────正しくアイドルのような、張り上げんばかりの声に圧倒されながらも。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……私は……いるだけで、周りに迷惑をかけるような存在なのよ……?」

[メイン2] 石戸 霞 : 下から、彼女を見上げつつ。

[メイン2] 高海 千歌 : その言葉に、首を横に振る。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……もしかしたら、私がスクールアイドル大会で、予選落ちしちゃったのも
 霞さんが宿してる、悪い神様の仕業があるのかもしれないけど
 ………でも……!!」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……霞さん一人でしょい込む必要なんて……ないんだもん……!!」

[メイン2] 高海 千歌 : ─────千歌は、大人げなく、子どものように叫び散らかしていた。

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌の想いに、体を揺らされる。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……千、歌……ちゃん……」

[メイン2] 石戸 霞 : 持っていたペットボトルが、かぁん、と音を立てて落ちる。

[メイン2] 高海 千歌 : 「………霞さんっ!その……私は、私は……確かに
 学生の頃、霞さんが背負ってきたものを見てこなくて……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……だから、こんなこと言う資格は、本当は私も無いかも、だけど……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………ねぇ、霞さん」

[メイン2] 高海 千歌 : 手を差し伸べ。

[メイン2] 高海 千歌 : 「せっかく、私達……学生時代に戻れたんだし
 ……どう、かな……?」

[メイン2] 高海 千歌 : 照れ臭そうにはにかみながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……この場所が怖い、だとか……大人の私達のこと、だとか……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「そういうの、ぜーんぶ、忘れて」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……"あの頃"の私達に戻って
 ─────仲良く、遊ぼうよ!」

[メイン2] 石戸 霞 : 大人の私たち────。
ずっと抱え込んでいるままの不安。

[メイン2] 高海 千歌 : 私も、私も……そうだ。"普通"の私の殻から抜け出せない私に
ずっと、ずっとずっと、コンプレックスを抱いていたけど。

[メイン2] 石戸 霞 : 過去に戻れた、その不安を抱える必要はない。
……孤独が合った未来に、果たして返る必要があるのだろうか。

[メイン2] 石戸 霞 : ごくり、と唾を飲み込む。

[メイン2] 高海 千歌 : でも─────だからって、それを理由に、こうして重たいものを背負って
それを知らずにただ羨んでいる姿勢でいるのが、私にとっての……
正しい姿なんかじゃないって……!!

[メイン2] 石戸 霞 : そして、その手を取ろうと────。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……千歌ちゃんは、それでもいいのかしら?」

[メイン2] 石戸 霞 : 手がぴたり、と止まり。
そう投げかける。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……………」

[メイン2] 高海 千歌 : 霞の問いに、片方の眉がピクりと動きながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……あ、あはは……霞さんは、本当に……すごい、ですね」

[メイン2] 高海 千歌 : ぽりぽりと頬を掻きながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……ふふ、これでもお姉さんのつもりよ?」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………んん……うん、私は……はい
 "逃げてます"」

[メイン2] 石戸 霞 : にこり、と笑いながら。
千歌の言葉に耳を傾ける。

[メイン2] 高海 千歌 : かなわないや……といった表情で笑いながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「………私は、今……中途半端、なんです」

[メイン2] 高海 千歌 : 「このまま、学生時代にリセットして……スクールアイドル活動も
 改めて初めて……それで、今度こそ大会優勝を狙う、っていう
 ……そんな考えは……無くはない、んですけど……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「あはは……失敗体験って……やっぱり、すっごく重たくて
 だから………億劫になっちゃってるんです
 ……キラキラ輝く学生時代に、本当に戻っていいのかって」

[メイン2] 石戸 霞 : じっと、千歌の瞳に目をやりながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「でも……だからといって……大人の私に戻って……
 ……漫然とした日々を送るのも………」

[メイン2] 高海 千歌 : 少し視線を逸らしながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……あ、あはは、霞さんには教えてなかったかもですけど
 私、十千万旅館の女将になったんです」

[メイン2] 高海 千歌 : ニコッ、と笑いながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 初耳、と言わんばかりに。
目を何度もぱちぱちと見開く。

[メイン2] 高海 千歌 : 「実家の跡を継いで……それで私は、学校を卒業してからも
 ずっと、ずーーっとそこで働いて」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……もちろん!私にとっての大切な場所であることは確か、なんですけど
 ただ……もう、"変化"はその場所には、なくて
 ……キラキラ輝くものはもう……無くて」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……えへへ、同窓会に行こうかなって思ったのも
 "変化"が欲しくて……っていう、そんな気持ちだったんです」

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌が霞の巫女仕事に詳しくなかったように。
霞もまた、千歌の事について深く知らなかった。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……そう……だったのね
 あなたも、卒業してから……ずっと、変化は訪れてくれなかった」

[メイン2] 高海 千歌 : こくりと頷く。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……えへへ、だから……
 ……だから、うん、ちょっとこの場所は怖い、けど
 スクールアイドル部に戻るのも怖い、けど……」

[メイン2] 高海 千歌 : 霞の手を取り。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……霞さんと一緒なら、私……
 ─────"楽しめる"ことができる……と思うんです!」

[メイン2] 高海 千歌 : ─────"あの頃"のような、スクールアイドルの笑顔を見せる。

[メイン2] 高海 千歌 : 橙色の後光が、千歌の背後から漏れ出ながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……千歌ちゃん……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「霞さん」

[メイン2] 石戸 霞 : その手に、ゆっくりと腰を上がらせていく。

[メイン2] 高海 千歌 :
     オトナ
「─────"今"、出来ないこと」

[メイン2] 高海 千歌 :
  コドモ
「"過去"、できなかったこと」

[メイン2] 高海 千歌 : 「良いことも、悪いことも、全部」

[メイン2] 高海 千歌 : 「私と一緒に、楽しんでください!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「…………」

[メイン2] 石戸 霞 : その溢れんばかりの光が、霞にも幻視する。
そこにあるのは、アイドルらしくあろうとする彼女の姿で。

[メイン2] 石戸 霞 : きゅっと、唇を固く結ぶ。

[メイン2] 石戸 霞 : 私は────。

[メイン2] 石戸 霞 : 「…………」

[メイン2] 石戸 霞 : ぎゅっと、彼女に腕を回して。
体を押し付ける。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……私も、一緒に楽しませてほしいわ」

[メイン2] 石戸 霞 : 「……身勝手な先輩でごめんなさいね」

[メイン2] 高海 千歌 : にこりとはにかみ。

[メイン2] 高海 千歌 : 「─────私こそ、我儘な後輩でごめんなさい!」

[メイン2] 高海 千歌 : ぐいっ、と引っ張り、二人が立つ。
夕焼けの光を浴びながら。

[メイン2] 石戸 霞 : サンシャイン
日光のように、笑う彼女に目を向けられず。

[メイン2] 石戸 霞 : 顔は彼女の胸元に隠したまま。
ただ、その答えにぎゅっと抱き締める力を強くして。

[メイン2] 石戸 霞 : 私は、霞んで消えてしまいそう。
だから、彼女に捕まって自分の存在をなんとか保たせるように。

[メイン2] 石戸 霞 : 夕焼けの光を浴びながら。
ぐいっ、と引っ張られて、二人が立つ。

[メイン2] 高海 千歌 : たくさん、咲かせるんだ。
後ろめたい過去に、青春の花を。

[メイン2] 石戸 霞 :  

[メイン2] 石戸 霞 :  

[メイン] 加奈代 : 「…あ、彩音ちゃん」
そう言えば と立ち止まってくるり

[メイン] サイネリア : 「サイネリア…はまだ誕生してませんもんね。ナンデスか?」

[メイン] 加奈代 : 「さっき貰った携帯の電話番号お互いに教えておきましょうか。」
「ちょっと互いに離れてもこれである程度連絡は取れる…のよね?私良く分かんないのだけど」

[メイン] サイネリア : 「わかったデス!……はいこれ」
簡単に設定を済ませて渡す

[メイン] リンネ : 「じゃ、気をつけるのよ!」

[メイン] 加奈代 : 「ありがと~私全然分かんないのよね~こういうの…それじゃいってきま~す」

[メイン] 加奈代 : 急いで担がれてる面白い状態の雪月達の所まで駆け出していった

[メイン] サイネリア : 「二人きりになっちゃいましたネ…❤」
体をなよなよとさせてリンネに引っ付く

[メイン] リンネ : 「重い!!」

[メイン] サイネリア : 「ひどい!?」

[メイン] サイネリア : 「実際問題次どうしましょうかセンパイ?」

[メイン] リンネ : 「うーん、職員室には何にもなさそーだし……戻りましょ」

[メイン] サイネリア : 「う~ん調査というか……あの時代に戻るかどうかって感じで」

[メイン] リンネ : 「……何か、良いことでもあったの?」

[メイン] サイネリア : 「いいことだらけじゃないですか。私たちは若くなって知識はそのまま。強くてニューゲームですよ」

[メイン] リンネ : 「……たしかに、若くなったのは嬉しいけど。元の時代の事を放って置けないでしょ?」

[メイン] サイネリア : 「割り切ってしまえば、私たちはどれだけお金を積んでも買えない時間を手にしてるんです。」

[メイン] サイネリア : 「それもこの先何が起こるか大体わかってるおまけつき。大金持ちにもなれるかもしれません」

[メイン] リンネ : 「……それは、買いもどせない時間を売り払って初めてできる事じゃない」
「少し魅力的だけど、お金には変えられない事だってあったじゃない?」

[メイン] リンネ : 「彩音、どうしたの?最初は、ここの事なんてどうでも良さそうにしてたのに……」

[メイン] サイネリア : 「今の私なら、ここでもそれなり…ううん過去の私より断然うまくやっていけます。現実逃避でネトアなんてやる必要もないぐらい」

[メイン] サイネリア : 「それこそ本当のアイドルにもなれるかも」

[メイン] リンネ : 「……それは、そうかもしれないけど」

[メイン] サイネリア : 「先輩だって起こるはずだった犯罪を止められるかもしれませんよ。全部は覚えてないかもしれないけど」

[メイン] リンネ : ……たしかに、一理ある
2014年から2022年まで、記憶に新しい残酷な事件は幾つもあった

[メイン] リンネ : 「…そうね、確かにそれが予防できたとしたら、多くの人が喜ぶわ」

[メイン] サイネリア : 「そう考えたら…戻る意味なんてあるのかなって。センパイはどう思います?」

[メイン] リンネ : 「……うーん」

[メイン] リンネ : 「“戻る”意味は、戻らない意味に比べて、少ないかもね」

[メイン] サイネリア : 「……意外ですね。センパイそれでも帰るとか言うと思ってました」

[メイン] リンネ : 「いえ、帰るわ!」

[メイン] リンネ : 「だって、戻らないと、私が残してきた“意味”が、無駄になってしまうもの」

[メイン] サイネリア : 「ここでより大きな”意味”を残すことができても?」

[メイン] リンネ : 「大きい、小さいじゃないわ」

[メイン] リンネ : ここは、確かに懐かしいし
新しい選択肢もあり得る。ずっと刑事に相応しい人間にだってなれるかもしれない

[メイン] リンネ : 「……それでも」

[メイン] リンネ : 「自分が歩いてきた生涯には、責任を持たなくちゃ」

[メイン] リンネ : 「私に優しくしてくれた人や、してあげた人。その反対に、傷つけてしまった人……」

[メイン] リンネ : 「そんな人達を過ごしてきた時間を、一緒にいた意味を無くすことは、私にはできないわ」

[メイン] サイネリア : 「くっくくっ…」

[メイン] リンネ : 「…え?」

[メイン] サイネリア : 「やっぱりセンパイはセンパイですね」

[メイン] リンネ : 「……そうよ、私は、私を選んだんだもの」

[メイン] サイネリア : 「いや、よかったです。こっちの生活も悪くないと思ってたけど……」

[メイン] サイネリア : 「先輩が帰るなら、この世界に未練はないですね、やっぱり」

[メイン] サイネリア : 「わかりました。この世界の調査、どこまでもお供しますよセンパイ」

[メイン] リンネ : 「……はー!」

[メイン] リンネ : 「なによ!カッコいい感じに締めちゃって……割と心配してたのよ?アンタを置いていく羽目になるんじゃないかって!」

[メイン] サイネリア : 「いや実際センパイが残るっていうんなら残りますけどね?ウェルカムですよ強くてニューゲーム」

[メイン] リンネ : 「そ、そう?そんなに頼れる先輩だったりするかしら?」

[メイン] リンネ : 少し自信ありげに

[メイン] サイネリア : 「うーん……見てて楽しいです。こんな私の面倒わざわざ見るところとか」

[メイン] サイネリア : 笑いをこらえながら

[メイン] リンネ : 「ピ、ピエロみたいな扱いなのね…」

[メイン] サイネリア : 「絶対損なことを責任で被っちゃうところとか」

[メイン] サイネリア : 「まあ…嫌いじゃないです。すぐに楽に流れる私とは違いますよね」

[メイン] リンネ : 「楽に流れるのは、少しそうかなって思える所はあるけど……」
散々引きずっていった道を思い出しつつ

[メイン] リンネ : 「アンタだって、自分なりにしっかり考えてやってるんでしょ? さっきのも」

[メイン] リンネ : まあ、これは買い被りかもしれないけど
アレは、私に選択肢を与えてくれたのだろう

[メイン] リンネ : ……さっき言われた通り、背負い込んだ物が多い自覚はあるしね

[メイン] リンネ : 「そういう所は買ってるわよ、少し、頭の硬いから 私は」

[メイン] サイネリア : 「私はただ楽しようと思っただけですよ。あと……ちょっとした後悔です。センパイが卒業してもセンパイが言うとおりに学校行けばよかったな~とか」

[メイン] リンネ : 「仕方ないわよ、私だって、後悔くらいたくさんあるもの」

[メイン] サイネリア : 「そういってくれると思って先輩に甘えてみたわけですよ」

[メイン] リンネ : 「……アンタ、相変わらずやるわね」

[メイン] リンネ : 「……よし、助手も得たし、早速調査を再開するわよ!!」

[メイン] リンネ : 「他のみんながどうするかはわからないけど、メモくらい残せば大丈夫よね!」

[メイン] サイネリア : 「了解!もしかしたら加奈代ちゃんと立花が何か掴んでるかもしれないですしね!」
ポケットの携帯をポンポンと叩いた

[メイン] リンネ : 「よーし、出発!!」

[メイン] リンネ : そう言って、大きく手を突き上げて
前へと進み始める

[メイン] リンネ : まだ、わからない事しかないくらいなんだけど
少なくとも、進む方向は決まったんだから

[メイン] リンネ : ……ま、少し頼りないけどね!

[メイン] リンネ :  

[メイン2] 石戸 霞 :  

[メイン2] 高海 千歌 : ─────そして二人はどこへ向かったのかというと。

[メイン2] 高海 千歌 : 電子音がぎゃんぎゃんと鳴り響く、大きな建物。

[メイン2] 高海 千歌 : ゲームセンター。

[メイン2] 高海 千歌 : 「じゃ~~ん!!霞さん!寄り道ー!!」

[メイン2] 高海 千歌 : 明るくけらけらと笑うように、両手を広げながら
ゲーセンの入り口を差す。

[メイン2] 高海 千歌 : 「ゲーセンって、学生時代を過ぎると行けなくなっちゃう場所だからねー!」

[メイン2] 石戸 霞 : 当の霞は、ぱちぱちと目を瞬かせる。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……ほへ?」

[メイン2] 高海 千歌 : 霞の反応を見て、きょとん、と小首を傾げ。

[メイン2] 石戸 霞 : 「こ、これがげえせん……
 すっごく人気があるところなのね……!?こんなに音が鳴り響いてるなんて……!」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………あ、も、もしかして……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「霞さん……こういう場所、行ったことなかったり……?」

[メイン2] 石戸 霞 : 目をゲーセンと、千歌の交互に向ける。
ゲーセンへは好奇。
千歌には、こんな事を知ってる彼女への尊敬。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……あ、そ、その……
 さ、茶道教室なら経験はあるわよ……!」

[メイン2] 高海 千歌 : 「さ、茶道教室……」

[メイン2] 高海 千歌 : ゲーセンの方をちらりと見て。
言葉の差に、ギャップを抱く。

[メイン2] 石戸 霞 : 知らないことに少し恥ずかしかったのか。
顔を赤くしながらも。

[メイン2] 高海 千歌 : 動と、静。真逆オブ真逆。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……えっとえっと……ゲーセンはですねー……
 むむむ……!どう言葉に表せばいいんでしょう……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……とにかく!楽しいんです!!超楽しいんです!!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「……うぅ、ごめんなさい、その……
 本当はこういった物を知らなくて…………」

[メイン2] 高海 千歌 : ビシッ!と霞に指差しながら。

[メイン2] 石戸 霞 : しょんぼりと顔を伏せながらも、千歌に向けて。

[メイン2] 高海 千歌 : 「あ、い、いえ!?責めてるわけじゃなくて……」
あわわわ、と両手を振りながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……そんなに楽しいものなの……?」

[メイン2] 高海 千歌 : にっこりと笑い、強く頷く。

[メイン2] 高海 千歌 : 「はい!!」

[メイン2] 高海 千歌 : そしてまた、手を差し伸べる。

[メイン2] 石戸 霞 : ピシッと向けられた指を、まじまじと見つめ。

[メイン2] 高海 千歌 : 「行きましょう!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「……うん、沢山……”楽しい”を教えて欲しいわ」

[メイン2] 石戸 霞 : その手を、しっかりと握る。

[メイン2] 高海 千歌 : その手をしっかりと握りながら、楽しくゲーセンへと入り─────。

[メイン2] 高海 千歌 : ガヤガヤと喧噪の中を巡りに巡って……。

[メイン2] 高海 千歌 : ─────太鼓の達人。

[メイン2] 高海 千歌 : 「さあ霞さん!リズムに合わせて太鼓を叩いてくださいね!」

[メイン2] 高海 千歌 : 専用機器を前に、バチを持ち。
ふんすー!と鼻息を上げ、気合を入れる。

[メイン2] 石戸 霞 : 「え、ええ……!
 この赤い子と青い子を叩けばいいのよね……!」

[メイン2] 高海 千歌 : 「はい!あ、もう始まりますよー!
 定番曲、夏祭りです!」

[メイン2] 高海 千歌 : 『君がいた夏は~遠い夢の中~』

[メイン2] 高海 千歌 : 「えい!えい!そい!ほい!あわわ!?ミスっちゃったー!?
 う、うおお~~!!」

[メイン2] 石戸 霞 : 隣にいる千歌とは対照的に。
本格的に、姿勢を正して太鼓と真摯に向き合う。

[メイン2] 高海 千歌 : ドコドコドコー!と太鼓を叩きながら、無我夢中に遊ぶ。

[メイン2] 石戸 霞 : 「はあっ!やあっ!せえいっ……!この、はあっ!」

[メイン2] 石戸 霞 : どんどこ、リズムに乗りながら真剣に遊ぶ。

[メイン2] 石戸 霞 : そこには、笑顔が見えていて。

[メイン2] 高海 千歌 : 「わぁ……!?霞さん、上手い……?!」

[メイン2] 高海 千歌 : 「く、くぅぅ……私、これでも元スクールアイドルなのに……!
 これが歳なのかなぁ……劣っちゃってる……!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「ふふっ……和の心を思ったらリズムが思い浮かんじゃって」

[メイン2] 石戸 霞 : にこり、として。

[メイン2] 石戸 霞 : 「あら……そうかしら?」

[メイン2] 石戸 霞 : 「千歌ちゃん、劣っているとは言うけど……
 私より、ずっと楽しそうよ?」

[メイン2] 高海 千歌 : 「ふぇ……!?え、えへへ~~……!そう、かなぁ……?」
にへらと笑っている内に、ミス、ミス、ミス。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……!?!?あわわわ!?このままじゃ負けちゃう!
 うおおお~~!!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「わわっ……私も!!
 よーし、負けられないわね……!」

[メイン2] 石戸 霞 : 袖をめくり、いよいよ熱を入れて叩き始める。
持ち前の胸もそれに釣られて大きく揺れながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「………!?!?」

[メイン2] 高海 千歌 : 暴れ牛な光景に、唖然とする千歌。

[メイン2] 高海 千歌 : わ、私……大人になっても、あんな風じゃなかったのに……!!

[メイン2] 高海 千歌 : 当然ながら結果として千歌は、太鼓の達人対決では敗れてしまったとさ─────。

[メイン2] 高海 千歌 : そして次は─────マリオカート。

[メイン2] 高海 千歌 : 専用機器に乗り、ハンドルを握り締める。

[メイン2] 高海 千歌 : 「今度は負けませんからね!霞さんー!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「ふふ、望むところよ~」

[メイン2] 石戸 霞 : アクセルを踏み、ハンドルを操作する。
目の前の画面のキャラクターが自分のように動くことに、目を瞬かせて。

[メイン2] 高海 千歌 : 「くらえ~!赤甲羅ー!」

[メイン2] 高海 千歌 : ばしゅーん、と先頭を走る霞のキャラへ攻撃を仕掛ける。

[メイン2] 石戸 霞 : 「千歌ちゃんは色んな遊びを知ってるのね~
 昔は全然、こんなこと知らなかった……きゃぁっ!?」

[メイン2] 高海 千歌 : 「えへへー!学生の本分は遊びですからー!
 それじゃあ先頭お先ー!」

[メイン2] 石戸 霞 : ダメージ音がスピーカーから響く。
その隙に千歌のキャラが、通り越してしまい。

[メイン2] 高海 千歌 : 「うおおお~~!!このままゴールへ一直線だ~~!!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「あ、ああっ……ず、ずるぃ!
 このゲームって車を走らせるだけじゃないの!?」

[メイン2] 高海 千歌 : カーブを曲がる千歌のキャラ
つられて千歌も体が傾いていく。

[メイン2] 石戸 霞 : 呆気に取られており、わたわたと拙い動きでハンドルを握り返す。

[メイン2] 高海 千歌 : 「へへへーーん!このゲームは、弱肉強食なんですよー!
 勝つためには何をしたっていいんです!わっはっはー!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「そ、そんなぁ……!
 このままじゃ千歌ちゃんに食べられちゃう……!」

[メイン2] 高海 千歌 : 「がおー!普通怪獣ちかちーだどー!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「きゃあ~!?」

[メイン2] 石戸 霞 : 驚きのあまり、ぱっとアクセルから足を踏み外してしまい────。

[メイン2] 石戸 霞 : 目の前には。
銀色で縁取られた2位の文字が。

[メイン2] 高海 千歌 : 「やったーー!リベンジマッチ成功ー!ぶいっ!
 霞さんを食べちゃいましたー!」

[メイン2] 高海 千歌 : 手を獣のように、詰めを尖らせるようなポーズをしながら
にしし!と霞へ笑う。

[メイン2] 石戸 霞 : 「た、食べるにしても優しくして欲しいわ……」

[メイン2] 石戸 霞 : リベンジマッチをされたことで、しょんぼりとした顔になりつつも。

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌の元気な笑顔に、釣られてふふっと笑みがこぼれる。

[メイン2] 高海 千歌 : 「えへへ!冗談ですよ冗談!」

[メイン2] 高海 千歌 : そうして二人で楽しくわいわいとしながら─────。

[メイン2] 高海 千歌 : ─────今度は、UFOキャッチャーに。

[メイン2] 高海 千歌 : 「ぐ、ぐぬぬぬぬ……!!なかぬぁか……ぬいぐるみが……!!
 取れ……!!!ないっ………!!!!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「が、頑張って千歌ちゃん…!!」

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌の隣で、両腕を揺らして応援する。

[メイン2] 高海 千歌 : 「む、むむむむ……!!!」

[メイン2] 高海 千歌 : 「か、霞さん!何か!良い方法はありませんか!?
 あ!神頼み!神様を使うとかー!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「こ、こんなことに使っていいのかしら……!?」

[メイン2] 石戸 霞 : と、一瞬口には出るが。
……いえ、どうせ悪いこともいいこともしちゃうと決めたんだもの……!

[メイン2] 石戸 霞 : 「……ううん、やっぱり……いい考えね」

[メイン2] 石戸 霞 : きっと顔を見上げる。
そしてアームへと瞳を向け─────

[メイン2] 高海 千歌 : 「へっへっへー……!お願いしますよ霞さん……!!」

[メイン2] 高海 千歌 : ワクワク!というような表情で見つめながら。

[メイン2] 石戸 霞 : ─────絶一門

[メイン2] 石戸 霞 : 霞は守りを固める力。
それがアームへと引き合わさり。

[メイン2] 石戸 霞 : がしっ!

[メイン2] 石戸 霞 : アームはぬいぐるみを、固く爪で捕らえこんだ。

[メイン2] 高海 千歌 : 「わっ……!!」

[メイン2] 高海 千歌 : UFOキャッチャーは、通常─────アームの強度が調整されており
数回程度では、景品を獲れるような強さには設定されていない。

[メイン2] 高海 千歌 : が、しかし……"神"の前では、無力っ。

[メイン2] 石戸 霞 : 「えへへ、ズルしちゃったわね」

[メイン2] 石戸 霞 : てへぺろ、舌をちらりと千歌に見せながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「えへへ!いいと思います!
 だって─────」

[メイン2] 高海 千歌 : 「─────今、私達は"学生"、なんですからっ!」

[メイン2] 高海 千歌 : ニコッ、と悪戯っぽい笑みを浮かべながら
出てきたぬいぐるみを取り出し、霞にはい!と渡す。

[メイン2] 石戸 霞 : 「わっ……」

[メイン2] 石戸 霞 : その悪戯っぽい笑い方に、微笑みながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……うん、ありがとう……大切にするわ」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……えへへ」

[メイン2] 高海 千歌 : 照れ臭そうに、小さく笑いながら。

[メイン2] 石戸 霞 : ぎゅうっと、ぬいぐるみを抱きしめる。
胸によって圧迫されているが。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……ご、ごくりっ……
 やっぱり、霞さんって、おっき………
 ……や、やっぱ、なんでもありません!」

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌の言葉に、きょとんと首を傾げる。

[メイン2] 石戸 霞 : 「ふふっ、でも……本当に楽しかったわ
 こんなの、今までにないくらい……」

[メイン2] 石戸 霞 : 「……もし……これが夢だとして
 いつか消えてしまうなら……」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………」

[メイン2] 石戸 霞 : 「……残念ね」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………そう、です……ね」

[メイン2] 石戸 霞 : ぎゅぅっ、もう一度ぬいぐるみを抱きしめて。

[メイン2] 高海 千歌 : 耳に聞こえるゲーセンの電子音の喧騒が、なんだかぼーっと
遠くに離れていくような感覚になる。

[メイン2] 高海 千歌 : UFOキャッチャー台の前に、二人だけの静かな空間が生まれるように。

[メイン2] 石戸 霞 : 他に人もいない。
私たちだけの時間の中で。

[メイン2] 高海 千歌 : 「………私は、私はきっと大人に戻ったら……
 ……まだ、女将としての仕事に専念する毎日になる……と思います」

[メイン2] 石戸 霞 : 「…………」

[メイン2] 高海 千歌 : 「……霞さんは─────」

[メイン2] 高海 千歌 : 一歩前へ出て、霞を見上げる。
そして、黒い瞳を覗くように見つめながら。

[メイン2] 高海 千歌 :
     ・・・・
「─────帰りたいですか?」

[メイン2] 石戸 霞 : 「……」

[メイン2] 石戸 霞 : 瞳と共に、心の奥底を覗かれたように。
顔を地面へと俯かせて。

[メイン2] 高海 千歌 : 「私は、中途半端な人間です」

[メイン2] 高海 千歌 : 「学生の私にも、大人の私にも
 ……どっちにも……"私"は、いないと思います」

[メイン2] 高海 千歌 : 「─────霞さんは、どうですか?」

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌の言葉が。
アイドル同好会を目にした時の顔─────心ここにあらずといった表情と共に。

[メイン2] 石戸 霞 : 「私は、一本道よ」

[メイン2] 石戸 霞 : 「どんな選択肢を取ろうとも、生まれてきた時点で運命は決まってる」

[メイン2] 石戸 霞 : 「大人になるにつれて、私の力は弱まっていくの
 だから、その分外界と隔離しないといけない」

[メイン2] 石戸 霞 : 「大人になれば、きっと一人ぼっち」

[メイン2] 高海 千歌 : 霞の手を取る。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……それなら、せめて……」

[メイン2] 石戸 霞 : はっ、と顔を上げる。

[メイン2] 高海 千歌 : 「─────"一人"には、しませんよ」

[メイン2] 高海 千歌 : にこっ、と笑い。
それ以上言葉を紡がない。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……千歌、ちゃん……」

[メイン2] 石戸 霞 : 何度も引かれてきた手。
その手の体温は、とてもとても暖かく。

[メイン2] 石戸 霞 : 普通なのに、でもその普通が暖かい。

[メイン2] 石戸 霞 : 「私は─────」

[メイン2] 高海 千歌 : 私は、天岩戸の扉を─────。

[メイン2] 石戸 霞 : ぎゅっと、とその手に縋るように。

[メイン2] 高海 千歌 : ─────"答え"は、決まった。

[メイン2] 高海 千歌 : 霞の言葉に、こくりと頷いた。

[メイン2] 石戸 霞 : 「─────千歌ちゃんと一緒にいたい」

[メイン2] 高海 千歌 : その言葉は、千歌がこの世で一番欲しかったものであった。

[メイン2] 高海 千歌 : 「─────はい」

[メイン2] 高海 千歌 : 潤んだ瞳から、少し雫が漏れながら。
やがて、電子音の喧騒は戻っていく。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……ずっと、ずっと……いたいのよ……」

[メイン2] 石戸 霞 : ぽふん、と千歌の胸元に顔を埋める。

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌の制服に、濡れたシミが形作られていく。

[メイン2] 高海 千歌 : 優しく背中をさすりながら─────。
霞の耳元に、ある言葉を囁く。

[メイン2] 高海 千歌 :  

[メイン]      :  

[メイン] : 日が落ちていき。

[メイン] : 暮れの夕に、声が響く。

[メイン] : 『あなたは、戻っていたいですか?』

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン :  

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 『……』

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 『一旦戻らなきゃ…これ以上ここで深追いするのは危険だ』

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 『だけどその前に…』
カバンから幾何学的な装置を取り出す…それは

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : ”ミーム性認識改変装置”

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : そう、最初とは逆にこの装置を

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 立花 雪月はこの学園に存在”しない”
会っても覚えていない

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 『皆…』

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン : 『さよなら』

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン :  

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン :  

[メイン] 加奈代 :  

[メイン] 加奈代 : 「あら?もうおしまい?」

[メイン] 加奈代 : 「そうねえ、まだ私の分のお仕事、残したままだもの~」

[メイン] 加奈代 : 「あ~皆綺麗で可愛かったわ~貴重な体験ありがとうね~」

[メイン] 加奈代 : 「千歌ちゃんに霞ちゃんに彩音ちゃん、あの頃のままで~良いわよね~リンネちゃんは…なんでかもっとちっちゃかったけど…」

[メイン] 加奈代 : 「それじゃ」

[メイン] 加奈代 : 知っている誰でもない
誰かが持っていった携帯電話に
繋がらないと知っていながら電話をかけて

[メイン] 加奈代 : 「また一緒に遊びましょうね~」

[メイン] 加奈代 :  

[メイン] 石戸 霞 : 「…………」

[メイン] 石戸 霞 : 声が響く。
その声は、私を試しているかのように頭の中で震えて。

[メイン] 石戸 霞 : きっと、これは神の悪戯なのかもしれない。
どう返そうが、運命は定まっているかもしれない。

[メイン] 石戸 霞 : けれど、私は────

[メイン] 石戸 霞 : 返事を口に出す前に。
霞の黒い瞳をぼんやりとどこかに向ける。

[メイン] 石戸 霞 : ────絶一門。
それは守る力。
元の世界ではなく、今の、私たちの世界を。

[メイン] 石戸 霞 : 誰にも、壊されないように。
戻ることもないように。

[メイン] 石戸 霞 : 閉じる。

[メイン] 石戸 霞 : 天岩戸とは。
天照大御神が隠れ、世界が暗闇に包まれた岩戸隠れの洞窟を指す。

[メイン] 石戸 霞 :       楽しさ
とある少女の日光に、寂しげな少女は洞窟を開いた。

[メイン] 石戸 霞 : けれど、寂しげな少女は。
二人で洞窟にこもることを、選択した。

[メイン] 石戸 霞 : 「……ごめんなさい、みんな」

[メイン] 石戸 霞 : きっと、外の世界にいるだろう友達に。
一言謝罪を残して。

[メイン] 石戸 霞 : ぱたん。

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] 石戸 霞 :  

[メイン] 高海 千歌 : どこに行けば楽しいのか、どこに本当の自分がいるのか
それはきっと、誰にも分からないことなんだと思う。

[メイン] 高海 千歌 : 昔は良かったなぁ、だなんて言葉は
逃げだって、みんなはよく言う言葉なんだと思う。

[メイン] 高海 千歌 : でも─────。

[メイン] 高海 千歌 : もし、"昔"があるとして。
そして、そこがもう1つの世界だとして。

[メイン] 高海 千歌 : 未来に紡がれる物語よりも、最良な世界がそこに広がっているのだとしたら。

[メイン] 高海 千歌 : 例えそこが霞がかった世界だとしても
朧げな記憶に象られた不安定な世界だとしても。

[メイン] 高海 千歌 : ─────そこに、確かに存在する、大事なものがあるのだとしたら。

[メイン] 高海 千歌 : 偽物?本物?

[メイン] 高海 千歌 : そんなのって─────。

[メイン] 高海 千歌 : ─────些細な問題だよね。

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 : 「"普通"で終わりたくないから、だから私はとことんやろうと思うの」

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 : 私は

[メイン] 高海 千歌 : 私達は─────。

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 : 戻らない。

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン] 高海 千歌 :   

[メイン] 高海 千歌 :  

[メイン2]   : かたん、かたたん。

[メイン2]   : 電車が、止まる。

[メイン2]   : 『間もなく、百合が原に停車します
ホーム側の扉は────』

[メイン2]   : 聞き馴染みのある、車内音声。

[メイン2]   :  

[メイン] : かん、かん、かんと。

[メイン] : 踏切が落ちていき、電車は線路の先へと進む。

[メイン] : そして踏切が上がれば。

[メイン] : 電車は既に通り過ぎていき。
そこには立ち止まった人々の影ばかりが存在するのみになっている。

[メイン] : 影は歩き出す。
止まった分の時を、追いかけていくように。

[メイン] : 電車は進んでいく。
そして駅へとたどり着き、停まりながらも先へと進んでいく。

[メイン] : あるべき線路を、そのままなぞる様に────────

[メイン] : 電車に乗った人々が見る車窓からの景色は、夜へと変わっていて。

[メイン] : いつ降りたのか、駅のホームに立っていた。

[メイン] : "スマートフォン"のディスプレイは、2時を示しており。

[メイン] : 無人の改札が、ただ朧げな光を刺している。

[メイン] : 階段を下りながら、端末を見つめる。

[メイン] : しゅぽん、と音が響いて。

[メイン] : メッセージが届く。

[メイン] :  

[メイン] : 世界は繋がっているのだと

[メイン] : そう、感じられた。

[メイン] :  

[メイン] :  

[メイン] 漆黒の翼のアイスヴァイン :  

[メイン] ”エージェント”立花 :  

[メイン] ”エージェント”立花 :  

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「……というわけで百合が原の時空間異常についての調査頑張るんやで!」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「分かりました…ですが、私あの学校の出身じゃありませんよ?」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「安心せえ!そういう時に使えるもんがあるんや」
そういって道具を取り出す

[メイン] ”エージェント”立花 : 「それは?」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「これは”ミーム性認識改変装置”ちゅーてな、簡単に言うと人の記憶にありもしない事実を植え付けれるんや」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「……大丈夫なんですかそんなの使って?」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「何のために財団が確保、収容、保護、してると思ってるんや!そういう未知相手に対抗するための手段としての側面もあるから何も問題あらへん!」
「ただこの装置は少し問題があってな…」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「……問題?」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「この装置を使うにはある程度リアルな事実の情報が必要なんや…」
「今回行くのは過去やろ?だから…」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「……それの何が…?」
何故だろう、悪寒が走る

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「立花…」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「お前の中にまだ”アイスヴァイン”は生きとるか…?」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「………!?」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「カナヘビさん!その名前は二度と出すなって言いましたよね!?」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「頼む!お前だけが頼りなんや!」
「あの時代に行けるのは特定の女性だけ!その条件を満たしてるのがお前なんや!」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「■■■■さんに生かせればいいじゃないですか!!」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「■■■■は今■■■■■■■■に行ってて暫く帰って来んのや!お前だけが頼りなんやで!」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「だ…だからって…!」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「……いいか?立花、これは試練や」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「試練…!?」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「お前にはあの記憶を蓋してるがそんなのいつまでも続くはずない、いつか乗り越える必要があるんや」
「それが今なんや!」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「ゆけ!立花!アイスヴァインを…夢を終わらせて来い!」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「………ああもうわかった!行くよ!行けばいいんでしょう!!!!!」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「覚えてろよこのトカゲ野郎!!」

[メイン] ”エージェント”立花 :  

[メイン] ”エージェント”立花 :  

[メイン] エージェント・カナヘビ : ……そして現在

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「で?どやった?」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「………」ムスッ

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「なんや、怒る元気あるなら大丈夫そうやな」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「何も大丈夫じゃないですよ!!」
レポートを叩きつける

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「まあまあ悪かったって…でも無事に帰って来れて何よりや」
レポートに目を通す

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「……帰還せずが2人、注意が2人、そして危険人物が1人か…」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「フーッ!!フーッ!!」
……一旦深呼吸で落ち着かせて

[メイン] ”エージェント”立花 : 「……はい、高海 千歌と石戸 霞は消息不明、恐らくあの中に」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「そして加奈代とリンネには聞く限り見た目に異常が見られました、もしかすると時空間の影響かもしれません、引き続き調査が必要です」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「なるほど…」
「まあそれはわかったけどこの危険人物のアフリカ呪術部隊殺しって何や?」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「聞いた事無いですか?アフリカ呪術部隊を皆殺しにした者の噂を」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「いや…聞いた事あるけどあれおとぎ話の類やろ?」
「なんや、まさか見たって言うの?自分」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「普通の人間が戯れ感覚で校庭に落雷落としますか?」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「………えっ」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「………マジなん?」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「マジです」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「……マジかあ、よりによって時空間異常よりヤバい情報来たなぁ…」

[メイン] ”エージェント”立花 : 「ええ、もう私は疲れたからあれはそっちで頑張ってください(^^)」

[メイン] エージェント・カナヘビ : 「……まあできるだけやってみるわ」

[メイン] エージェント・カナヘビ : (………)

[メイン] エージェント・カナヘビ : (………無理やろ)

[メイン] エージェント・カナヘビ :  

[メイン] エージェント・カナヘビ :  

[メイン] ... : 『』

[メイン] ... : 『どうだ 8ねんかけておぼえたぞ』

[メイン] ... : 『ずいぶん わらえるせいかつをしていたようだな』

[メイン] ... : 『わらわせてもらったよ』

[メイン] ... : 『では────────』

[メイン] FUMIKA :
        フリークス
「また会おう、"ご同輩"?」

[メイン] FUMIKA : 携帯を、ぱたんと閉じて
路地裏の影に消える

[メイン] FUMIKA :

[メイン] リンネ :  

[メイン] リンネ :  

[メイン] リンネ : こうして、奇妙な経験は幕を閉じた

[メイン] リンネ : あの電車の中での詳細は未だ不明のまま
風の噂で、二人の同級生が行方不明となったと聞くが…

[メイン] リンネ : 今更出来ることもない
遺族には残念だが、彼女達の過去を尊重しよう

[メイン] リンネ : そんな当たり前の諦めを何度か行い
『同窓会』がやってきた

[メイン] リンネ : 「さー!来れなかった人もいるけど、今日は思う存分思い出を語ろうじゃない!」

[メイン] サイネリア : 「思い出どころかリアルで体験してきた気もしますがネ!」

[メイン] リンネ : 「あっはっは!」

[メイン] サイネリア : 「……あの二人は、結局次には進めなかったんデスね」

[メイン] リンネ : 「まあね、それが“普通”」
「理由がなければ進まない、楽しい事をしたい」

[メイン] リンネ : 「不正解だけど、とても当たり前」
「そういう答えを追う人がいてもいいのよ」

[メイン] ... : 「やは~、久しぶりに帰って来たかも~!」
「い、忙しかったからね...!」

[メイン] ... : 通り過ぎる人々にも、見知った顔もいれば、全く思い出せない顔もいて。

[メイン] サイネリア : 「でも少しかわいそうだなって……彼女たちにとって”ここ”には……」
その声に首を動かして振り返えりかけて、やめておいた

[メイン] サイネリア : 私にはもう”今”がある

[メイン] リンネ : 「うーん、まあ。置き去りにしたのもされたのも同じだし、おあいこでいいんじゃない?」
適当に相槌を打ちつつ、少し、手が届かない皿を指し

[メイン] リンネ : 「加奈代!そこのお皿、取ってもらえる?」

[メイン] 加奈代 : 「はいただいま~」
嬉々と手を伸ばして

[メイン] リンネ : 「サンキューっと……で、加奈代も二人に対して何か言いたいこととかあったりする?」

[メイン] 加奈代 : 「ん~?そうね~?」
少し悩んだ…みたいな素振りかと思ったらニコニコして

[メイン] 加奈代 : 「良いんじゃないかしら?あっちで数十年過ごしてこっちの年齢追い越してから、またこっちに戻ってくるとかすれば沢山生きられるじゃない?」
…なんというか ずれた返答だった
あっち と こっちが完全に等価値な発言

[メイン] リンネ : 「ふーむ、なるほど。その発想は無かったわね」

[メイン] リンネ : 感心したように膝を打ち、皿に乗った菓子に手をつける

[メイン] 加奈代 : 「次に進みたくないのなら進まなくて良いのよ~ あの子達にはあの子達なりのお休みの期間ね~」

[メイン] 加奈代 : 「あちらで骨を埋めると言うのも有りだと思うわよ?終わりがあるのかは知らないけど」

[メイン] リンネ : 「ん〜できれば会いに来る程度でいいからこっち来て欲しいな〜」
「せっかくの同窓会なんだし〜」

[メイン] サイネリア : 「そんなに今を生きるのがつらかったんなら……話してほしかったってのは私のわがままデスかね。」

[メイン] 加奈代 : 「言い出せない物よ、そういうのって。だって生きてる上で当たり前に、無自覚に抱える物だもの。」

[メイン] 加奈代 : 「ただ生きているだけで時間が経過して、全てが過去になっていくのって、とっても辛いのよ~誰も止まらない、止めてくれないの」

[メイン] リンネ : 「うーん……諸行無常よねぇ」

[メイン] リンネ : 「シシャにでもなれば話は別かもしれないけど、そう簡単に死にたくはないなぁ……」

[メイン] リンネ : まあ、死んだ覚えがないわけではないんだけど

[メイン] 加奈代 : 「無自覚な辛さを突きつけてくるあの空間、結構残酷かもしれないわね。ただ、彼処が現実と同じように存在し続けられるのなら…それで構わないのでしょうけど」

[メイン] リンネ : 「そーねぇ……フーセンみたいに、急に消えないといいけど……まあ、世界の心配なんてしても無駄かぁ」

[メイン] リンネ : 皿の上の菓子の包み紙を折終わると
ゴミ箱に投げ捨てる

[メイン] 加奈代 : 「また集まるような日が来たらお手紙でも出してみたら?案外届くかもしれないわよ~」

[メイン] サイネリア : 「まあこんなのもありますしネ」
誰のかも知らない携帯を取り出す

[メイン] 加奈代 : 「ね~」
沢山取り出す

[メイン] リンネ : 「……あっちから持ってこれたのね」

[メイン] リンネ : (そういえば、ジュースも…)

[メイン] リンネ : 「………そういえば、向こうで話すって言ってた少しいい話、結局言い損ねてたわね」

[メイン] 加奈代 : 「あらそう言えば」

[メイン] サイネリア : 「お?なんですかソレ?」

[メイン] リンネ : 「アンタには話してた気がするけど……んー、まあいいや!」

[メイン] リンネ : 「私が、昔人質にされたって話はしたけど……これには続きがあってね」

[メイン] リンネ : 「実はその日、その犯人さんに命を救われもしたのよね」

[メイン] 加奈代 : 「…??」

[メイン] リンネ : 特に重苦しさもなく、リンネは過去を述べていく

[メイン] リンネ : その時、リンネは気絶していたが
彼女を助けてくれた恩人の一人の状況説明である

[メイン] リンネ : 「まず、私が人質に取られて。ここまではただの犯人さんなんだけど…」

[メイン] リンネ : 「隕石が降ってきたの」

[メイン] リンネ : その隕石の名は“アシタール”
真っ青な星屑は、その状況を一変させた

[メイン] リンネ : 「で、モニュメントに隕石が直撃して、電灯の上に激突して、追いかけてきた警部に、その犯人さんは撃たれて、電灯に刺さるわでてんやわんや!」

[メイン] リンネ : 「……で、解放された私は、危うくモニュメントに叩き潰されそうになったのよね」

[メイン] リンネ : 「……ところが、その犯人さん。何を思ったか、命懸けで私の事を助けてくれた 足を下敷きにされてまで」

[メイン] リンネ : 「体が勝手に動いたんだって」

[メイン] リンネ : 「いい話でしょ!」
笑顔を向ける

[メイン] リンネ : 酔いが回っているせいか幾つかの詳細が完全に吹っ飛んでいる

[メイン] 加奈代 : 「………そうね~!」
いい話…????まあ いい話ね

[メイン] サイネリア : 「……ストックホルム症候群…?」

[メイン] リンネ : 「違うわよ〜!」

[メイン] リンネ : 「私の周りにいた人は、大怪我してでも私を助けてくれた! なら、そんな思い出を無駄に怪我しただけの悲しい過去で終わらせたくない!」

[メイン] リンネ : 「とか!そんな熱いドラマがあったのよ!」
「……まあ、自分で言うことでもないか!」

[メイン] サイネリア : 「なんというか……悪い男に引っかかったりしないでくださいネ?」

[メイン] リンネ : 「大丈夫よ、周りに寄ってこないの」

[メイン] リンネ : 人が、猫とか犬とかは来てくれるんだけど

[メイン] サイネリア : 「しっかりしてると思った先輩が思ったよりあれで心配になってきますヨ」

[メイン] 加奈代 : 「貴方からは結構寄っていってるはずなのにね~」

[メイン] リンネ : 「悲しい事は、未来永劫そのまんまなんて寂しいじゃない」
「普通だと思うんだけどな〜」

[メイン] リンネ : 拗ねたようにチビチビとドリンクへと手を伸ばす

[メイン] サイネリア : 「まあまあ本当に縁がないようなら私が嫁に行ってあげますカラ」

[メイン] リンネ : 「最後の一線ね……」

[メイン] サイネリア : 「失礼な!」

[メイン] リンネ : 「あっはっは!!」

[メイン] 加奈代 : 「羨ましいわ~」

[メイン] リンネ : 「なら、一緒に騒げばいいじゃない!」

[メイン] サイネリア : 「加奈代ちゃんなら嫁にほしいですネ~」

[メイン] リンネ : 「優良株ね……」

[メイン] 加奈代 : 「あらあら~?いきなり大人気になっちゃったわね~」

[メイン] リンネ : 「寂しそうにされると、こうしたくなるのよね!」

[メイン] サイネリア : 「加奈代ちゃん激推しですからネ!」

[メイン] リンネ : 「どう?この後暇?LINEやってる? 仲のいい同期と巡り会える機会が貴重なのよね!!」

[メイン] サイネリア : 「下半身直結のチャラ男みたいな誘い方デスね!?」

[メイン] リンネ : 酔いでテンションの上限が吹っ飛んだのか、リンネは水を得た魚のように活気付いている

[メイン] 加奈代 : 「らいん…」
そもそもスマホを持っているか怪しいレベルだった 携帯電話はギリ使えるが

[メイン] 加奈代 : 「…そうね~…電話での連絡だけなら持ってきたのでなんとかなるのだけど…」

[メイン] サイネリア : 「ちなみにあたしはもう番号貰ってマス」

[メイン] リンネ : 「じゃ、メアドね!」

[メイン] 加奈代 : 「めあど」

[メイン] 加奈代 : 「ああ、お手紙?」

[メイン] リンネ : 「んぇ……?あっはっは!!面白いわ!!」

[メイン] 加奈代 : 「うふふ~」
面白いみたいなので笑う

[メイン] 加奈代 : 「ああ、それならそうね~…今度新しい携帯電話を買う?貰う?契約?したいなあって思ったわあ~」

[メイン] 加奈代 : 「今度付き合ってくれる?」

[メイン] リンネ : 「あ、いいわね! 最新のとこか気になるし……彩音、アンタ詳しいでしょ?」

[メイン] サイネリア : 「もち!最新機器ならこの電子の妖精サイネリアにお任せデス!」

[メイン] リンネ : 「じゃ、加奈代が文明の叡智に触れるのと、新たな友情を祝って!」

[メイン] リンネ : 「カンパーイ!!」

[メイン] サイネリア : 「カンパーイ!!」

[メイン] 加奈代 : 「カンパーイ!」

[メイン] GM :  

[メイン2]   :  

[メイン2] 高海 千歌 : いつ降りたのか、駅のホームに立っていた。

[メイン2] 高海 千歌 : "スマートフォン"のディスプレイは、7:45を示しており。

[メイン2] 高海 千歌 : あと15分以内に学校に到着しなければ、遅刻となってしまう。

[メイン2] 高海 千歌 : 「あわわわわわ!!!急がなくちゃーーー!!!
 寝坊しちゃったよーーーー!!!」

[メイン2] 高海 千歌 : 改札にスマホを翳し、支払いを済ませる。
そうして通学路をとにかく、走る、走る、走る。

[メイン2] 高海 千歌 : ─────そうしてどうにか学校に到着する。
汗だくの額を腕で拭いながら、ふぅ、と息を吐き捨て。

[メイン2] 高海 千歌 : 下駄箱で上履きに履き替えていると─────。

[メイン2] 石戸 霞 : 「────おはよう、千歌ちゃん」

[メイン2] 高海 千歌 : 「!! あ、霞さん!えへへ!おはようございます!」

[メイン2] 高海 千歌 : バッ、と振り向き、満面の笑みを見せる。
無邪気で、元気一本な、そんな笑顔。

[メイン2] 石戸 霞 : 丁度、霞も同じ時間に到着したのだろう。

[メイン2] 石戸 霞 : その溢れんばかりの明るさに、思わず笑みを零して。

[メイン2] 石戸 霞 : 「ふふ、相変わらず元気一杯なのね」

[メイン2] 高海 千歌 : そんな千歌のほっぺには、ごはん粒がくっついていた。

[メイン2] 高海 千歌 : 「えへへ!だって、気持ちの良い朝ですし、それに……」

[メイン2] 高海 千歌 : ぎゅっ!と霞の腕に抱き着き。

[メイン2] 高海 千歌 : 「霞さんと会うの、楽しみでしたから!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「……あっ……」

[メイン2] 石戸 霞 : 腕に、ひしりと掴まれた腕。
とても暖かなその力は、霞の顔を林檎のように赤面させて。

[メイン2] 石戸 霞 : 「も、もぅ……他に人がいるかもしれないのに……」

[メイン2] 石戸 霞 : そうは言うが、霞の言葉の節々は上向きで。
嬉しさを隠しきれていない。

[メイン2] 高海 千歌 : 「いいじゃないですかー!あ、霞さん!
 今日も寄り道、しませんかー?」

[メイン2] 高海 千歌 : 少し悪戯っぽい笑みを含ませながらも
楽しそうに廊下を一緒に歩く。

[メイン2] 石戸 霞 : 「ええ、もちろん……!
 でも……"楽しみ"にしすぎて、ちょっとはしゃぎすぎちゃったのかしら?」

[メイン2] 石戸 霞 : 微笑みながら、手を千歌の口元に。

[メイン2] 石戸 霞 : そして、ひょいっと。
ご飯粒を掬う。

[メイン2] 高海 千歌 : 「ふぇっ……!?あ……!ご、ご飯……!!」

[メイン2] 高海 千歌 : 恥ずかしくなったのか、顔を赤くさせながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……ふふふ、私も遅くなっちゃったからあんまり口うるさくは言えないんだけどね」

[メイン2] 石戸 霞 : そのまま……ご飯粒をぱくっと。

[メイン2] 高海 千歌 : 「あーーー……霞さんのおうち、すっごく厳格なところみたい……
 ですもんね……?……って、わわわ!?か、霞さん!?」

[メイン2] 高海 千歌 : 「な、なんで!?食べちゃって……!?!」

[メイン2] 石戸 霞 : 「へ?なんでってそれは……」

[メイン2] 石戸 霞 : 霞の自覚としては、1粒にも百の神。
勿体なさでつい救って食べたのだが。

[メイン2] 石戸 霞 : 千歌の慌てっぷりに。
流石に、自分のした事の重大さを知り。

[メイン2] 石戸 霞 : 「………あ……そ、そのっ……
 ……な、なんでもないのよ…!?いや、なんでもってわけじゃないけど…!」

[メイン2] 石戸 霞 : パタパタと、抱きつかれていない方の手で交互に手を振る。

[メイン2] 石戸 霞 : 顔は先程よりもさらに真っ赤にして。

[メイン2] 高海 千歌 : 「うぇっ……!?は、はひ……!?そ、そう、なんですね……!?」

[メイン2] 高海 千歌 : 千歌もまたつられてますますと慌てながら。

[メイン2] 石戸 霞 : ……ああっ、私ったら……!!
千歌ちゃんと……口移し……なんだか、前なら気にしないことだったのに……
この子となると、とっても恥ずかしく……

[メイン2] 石戸 霞 : いや。
……千歌ちゃん、だからこそ。
かも……しれない。

[メイン2] 石戸 霞 : 「……そのね」

[メイン2] 高海 千歌 : 「………っ……は、はい……!」

[メイン2] 高海 千歌 : 霞の顔を見上げながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 見上げられた瞳に、自らの瞳を映して。

[メイン2] 石戸 霞 : 「あなたは、私の─────」

[メイン2] 石戸 霞 :
    普通じゃない
「─────特別  な人よ」

[メイン2] 高海 千歌 : 「─────」

[メイン2] 石戸 霞 : こんな私を受けいれた彼女に、贈る言葉は沢山ある。
でも、一つだけ言えるとしたら。

[メイン2] 石戸 霞 : ぎゅっ。

[メイン2] 石戸 霞 : 自分から、彼女の腕に抱きしめて。

[メイン2] 高海 千歌 : その言葉に、目を大きく見開きながら
涙腺が崩れていきそうになる感覚を抱く。

[メイン2] 高海 千歌 : そして─────温もり、暖かな、温もり。

[メイン2] 高海 千歌 : 天岩戸に閉じ込めた太陽は、こんなにもあったかい。

[メイン2] 高海 千歌 : 「………えへ、えへへ……そう、かな……
 私は……霞さんにとっての、特別、かな……」

[メイン2] 石戸 霞 : 「……ふふ、何度だって言ってもいいのよ
 それくらい……大切だもの」

[メイン2] 石戸 霞 : 頭をぽんと、彼女の肩に預けて。

[メイン2] 高海 千歌 : 「あぅ……ぅぅぅ……
 ……それなら霞さんは私にとっての─────」

[メイン2] 高海 千歌 : 同じく、千歌もまた霞の肩に頭を預けながら。

[メイン2] 高海 千歌 : 「─────副を呼ぶ神様かも……なんちゃって」

[メイン2] 高海 千歌 : えへへ、と笑いながら。

[メイン2] 石戸 霞 : 「…………」

[メイン2] 石戸 霞 : じわりと。
首元に焼け着いた傷跡が、消えていくような錯覚を覚えて。

[メイン2] 石戸 霞 : 「…………千歌ちゃん……
 ううん、千歌」

[メイン2] 石戸 霞 : 「ありがとう…」

[メイン2] 石戸 霞 : 目の奥がじわりと暖かくなって。

[メイン2] 高海 千歌 : 「……私なんかじゃ、分不相応かもしれませんけど……
 ……私は、霞さんと歩む道を選びましたので
 だから─────」

[メイン2] 高海 千歌 : 「霞さんの背負ってるものを、私も肩代わりできれば
 ……それが私にとっての幸せでも、ありますから」

[メイン2] 高海 千歌 : 千歌と呼び捨てにされたことで、胸の奥がきゅぅ、となりながら。
自分が、霞さんにとっての"特別"になっていることに
心地の良い多幸感に包まれていく。

[メイン2] 石戸 霞 : 「うん、それはとっても……いいわね」

[メイン2] 石戸 霞 : 「私も千歌の背負ってるものを頂戴
 その分幸せも、半分こしましょう」

[メイン2] 高海 千歌 : 「─────うん!」

[メイン2] 石戸 霞 : 肩代わりする、そんな言葉。
私の無意識に背負っていた、責任と役目の全て。
それが、解けていく感覚。

[メイン2] 石戸 霞 : 元気のいい返事に、にこりと微笑む。

[メイン2] 高海 千歌 : 私は、スクールアイドルが好きだ。もちろんこれは、学生の身に戻った今
続けていきたいものだ。
でも─────それだけじゃない。

[メイン2] 石戸 霞 : きっと、これが神話なら。
千もの歌で祝福されるかもしれない、そんな幸せな物語。

[メイン2] 高海 千歌 : 私は─────霞さんのお手伝いをすることにもなった。
……と言っても、世話係みたいなもので、あまり役に立てているのかは分かんないけど。

[メイン2] 高海 千歌 : 神代神社は、本当に神秘的な場所だった。
こんな世界もあったんだなぁって、この世界には知らないことがたくさんあった。

[メイン2] 高海 千歌 : ワクワクが、ドキドキが、たっくさんあった。

[メイン2] 高海 千歌 : 学生生活と、スクールアイドル活動と、巫女さんの世話係
三足の草鞋で、すっごく大変だけど─────でも
………大切な人がいる今なら私は、どこまで駆け出せそうだ。

[メイン2] 高海 千歌 : もしかしたら、私を縛っていた運命も
─────絶一門、されちゃったかも?
なんちゃって。

[メイン2]   : 『夢十夜』という小説がある。

[メイン2]   : 「こんな夢を見た」から始まる、不思議な十つの夢を書き連ねた作品だ。

[メイン2]   : それらには繋がりこそないが、どれも人間の奥深い心情を捉えた内容ばかりで

[メイン2]   : 夢の出来事ながらも、激しく移り変わっていく現実のように感じられるようなものでもある。

[メイン2]   : 『仮想現実説』。

[メイン2]   : この世界が、本当は仮想世界で作り上げられたものであり、それを否定する証明はできないというものである。

[メイン2]   : であれば、この"過去の夢"もまた─────

[メイン2]   : 彼女達にとっての、"本物の世界"であることには、違いないのであろう。

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[メイン2]   : ひらり、ひらり

[メイン2]   : 終着、止まったままの電車。

[メイン2]   : そこにひらひらと、空を舞うのは。

[メイン2]   : 電車にぱたりと止まった、胡蝶の姿だった。

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[メイン] GM抽選機 : という訳で!宴です~~~~!!!

[メイン] リンネ : 宴よ〜!!!!!!

[メイン] 高海 千歌 : 宴だぁ~~~~~!!

[メイン] 石戸 霞 : 宴よ~~~~~!

[メイン] サイネリア : 宴ダ~~~!

[メイン] 加奈代 : 宴だァ~~~~~!!!